個人事業者や個人に対して支払った報酬・料金に対する源泉徴収につき、「源泉徴収の対象となる報酬・料金」「源泉徴収義務者」「納付の期限・方法」等につき、下記の項目に従って、ご紹介させていただきます。

 

 

 

Ⅰ:源泉徴収の対象となる報酬・料金

会社が「個人事業者・個人経営事務所・個人」等に対して、「所得税法204条1項1号~8号」に規定されている「特定の業務サービス」を受けたことにより「報酬・手数料・料金」等を支払った場合には、個人事業者等の所得税の一部につき「所得税法で規定されている金額」を源泉徴収することが必要となります。

ここでは、まず

  • 源泉徴収の対象となる「報酬の支払先
  • 源泉徴収が必要となる「業務報酬
  • 源泉徴収しなければならない金額 等

につき、下記でご紹介させて頂きます。

 

1、源泉徴収の対象となる「報酬の支払先」

「源泉徴収の対象となる報酬・料金」は、

下記の1~7に記載した業務に対する報酬・料金のうち、

個人事業者」や「個人」に対して支払ったもののみになります。

このため、下記の1~7に記載した業務に対する報酬・料金であっても、「会社」や「その他法人」に対して支払った報酬・料金につきましては、源泉徴収の必要はありません

 

2、源泉徴収が必要となる「業務報酬」

1)源泉徴収の対象となる業務報酬

「個人事業者等への報酬・料金のうち源泉徴収が必要となる業務報酬」は、

  • 個人事業者等への報酬・料金すべてではなく
  • 所得税法204条1項1号~8号に記載されている業務に対する報酬・料金のみ(限定列挙)となります。

「個人事業者等への報酬・料金のうち源泉徴収が必要となる業務報酬」は、「すべての報酬・料金」ではなく、

下記2)でご紹介させて頂きます「所得税法204条1項1号~8号」に列挙されている報酬・料金に限定されます

 

2)所得税法204条1項1号から8号の業務報酬・料金

所得税法204条1項1号~8号の業務報酬・料金には、以下のものがあります。

  1. 原稿料講演料教授・指導料等の報酬(第204条第1項第1号)
    ⇒具体的には、「講演の報酬」「技芸、スポーツ、知識等の教授・指導料」「原稿・挿絵・写真の報酬」「作曲・吹き込みの報酬」「デザインの報酬」「脚本・脚色の報酬」「翻訳・通訳の報酬」「校正・書籍の装丁の報酬」「速記の報酬」「版下の報酬」「放送謝金」「著作権・著作隣接権・工業所有権等の使用料」「投資助言業務に係る報酬」があります。
  2. 専門職業等への報酬(第204条第1項第2号)
    ⇒具体的には、「弁護士、外国法事務弁護士、公認会計士、税理士、計理士、会計士補、社会保険労務士、弁理士の業務に関する報酬」「企業診断員(中小企業診断士、経営士、経営コンサルタント、労務管理士)等の業務に関する報酬」「測量士、測量士補の業務に関する報酬」「建築士、建築代理士の業務に関する報酬」「不動産鑑定士、不動産鑑定士補の業務に関する報酬」「技術士、技術士補の業務に関する報酬」「火災損害鑑定人、自動車等損害鑑定人の業務に関する報酬」
  3. モデルプロ選手外交員等の報酬(第204条第1項第4号)
  4.  芸能人芸能プロダクション等の報酬(第204条第1項第5号)
  5. ホステスコンパニオン等の報酬(第204条第1項第6号)
  6. 契約金(第204条第1項第7号)
  7. 広告宣伝のための賞金競馬の賞金(第204条第1項第8号)

 なお、上記の業務報酬につきましての詳細は、⇒「報酬に対する源泉徴収(対象業務・徴収額)」をご覧ください。

 

報酬・料金の範囲

源泉徴収が必要となる業務に対して、「報酬・料金」等の名目ではなく、「謝礼、賞金、研究費、取材費、材料費、車賃、記念品代、酒こう料」等の異なる名義で支払がなされている場合であっても、「報酬・料金等」として源泉徴収をする必要があります

ただし、「報酬・料金の支払者」が、「個人事業者等」の旅費宿泊費等を負担する場合には、

  • 「個人事業者等」に対して交付されるものではなく
  • 「報酬・料金の支払者」から交通機関ホテル旅館等に直接支払われ
  • その金額がその費用として通常必要であると認められる範囲内のものであるときは、

源泉徴収をしなくても良いとされています。

また、弁護士・司法書士等に支払う金銭等であって、「報酬の支払者」が国等に対し「登記、申請をするため本来納付すべきものとされる登録免許税、手数料等」に充てるものとして支払われたことが明らかな場合には、
「登録免許税、手数料等の金額」については、源泉徴収をしなくても良いとされています。

 

報酬・料金に係る消費税

上記の報酬・料金等の金額の中に「消費税及び地方消費税の額」が含まれている場合には、「消費税及び地方消費税の額を含めた金額」が、原則、源泉徴収の対象となる報酬・料金等の金額となります。

ただし、「個人事業者等」からの「請求書」等において「報酬・料金等の額」と「消費税及び地方消費税の額」とが明確に区分されている場合には、その「報酬・料金等の額のみを対象として、源泉徴収を行っても良いとされています。
(「消費税・地方消費税の金額」を除いて、源泉徴収金額を計算することができます。)

 

源泉徴収の可否に係る個別検討
「個人事業者であるシステムエンジニア」に対して支払う報酬・料金

『「個人事業者であるシステムエンジニア」に対して支払う報酬・料金』につきましては、
第204条第1項第2号の報酬・料金」における「技術士又は技術士補の業務に関する報酬・料金」に該当するかどうかが問題となります。

この点、「技術士又は技術士補の業務に関する報酬・料金」は、
「技術士又は技術士補の資格を有しないで科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項について計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」に該当するものとなりますが、
「システムエンジニア」の業務は、「高等の専門的応用能力」とまではいえないことから、「第204条第1項第2号の報酬・料金」には該当せず源泉徴収は不要と考えます

ただし、業務内容に拠り「第204条第1項第1号の報酬・料金」等に該当する場合もありますので、個々の業務内容から慎重に検討することが必要となります。

この点、システムエンジニアに対する業務依頼が継続的でない場合には、個々の業務内容ごとに検討することができますが、
業務依頼が継続的になされている場合には、「業務内容ごとに源泉徴収が必要となる業務に該当するか否か」を検討する煩雑性を排除するために、「個人事業者であるシステムエンジニア」との合意の下に、源泉徴収を行うことも多く行われています。

「個人事業者であるWEBデザイナー」に対して支払う報酬・料金

『「個人事業者であるWEBデザイナー」に対して依頼する業務』につきましては、
「コーディング」「デザイン」「写真撮影」等の幅広い内容が含まれていることがあります。

上記のうち「デザイン業務写真撮影業務等に対する報酬」につきましては、原則として
第204条第1項第1号の報酬・料金」における「デザインの報酬」や「写真の報酬」に該当することから、これらの業務に対する報酬に対して源泉徴収が必要となります

このため、個人事業者から「請求書」等を受け取る場合には、「業務の内訳」を記載してもらい該当業務に対して源泉徴収を行うことが必要となります。

ただし、WEBデザイナー業務につきましては、「デザイン業務等」と「コーディング、その他業務等」とを併せて請け負い、その対価を一括して支払うことが一般的であるため、例外として
デザイン業務等の報酬・料金の部分」が極めて少額であると認められるときは、源泉徴収をしなくても差し支えないと規定されています。

この点、WEBデザイナーに対する業務依頼が継続的でない場合には、上記の原則規定や例外規定を適用して、個別検討することが可能となりますが、
業務依頼が継続的になされている場合には、一般的に例外規定を適用することができな場合が多く、また、「業務内容ごとに源泉徴収が必要となる業務に該当するか否か」を検討する煩雑性を排除するために、「個人事業者であるWEBデザイナー」との合意の下に、源泉徴収を行うことも多く行われています。

「行政書士の業務」に対して支払う報酬・料金

「行政書士に対して支払う報酬・料金」につきましては、「第204条第1項第2号」に列挙されていないことから、行政書士に対して「官庁への提出書類作成料等として支払う報酬・料金」につきましては、源泉徴収する必要はありません

ただし、「建築に関する申請若しくは届出」の書類の作成のような場合には、「第204条第1項第2号の報酬・料金」における「建築代理士の行う業務」に含まれるため、源泉徴収が必要となることがあります。

また、行政書士が行う業務が「経営コンサルティング業務」等に該当する場合には、第204条第1項第2号の報酬・料金」における「企業診断員の業務に関する報酬・料金」に含まれるため、源泉徴収が必要となることがあります。

 

3、源泉徴収しなければならない金額

源泉徴収金額は、基本的には、「報酬・料金の金額×10.21%」となりますが、所得税法204条1項1号~8号ごとに、徴収金額がそれぞれ規定されていることから、「それぞれ規定されている源泉徴収金額」をご確認頂きますようお願い致します。

各号ごとの源泉徴収金額につきましての詳細は、⇒「報酬に対する源泉徴収(対象業務・徴収額)」をご覧ください。

 

4、源泉徴収の対象となる業務報酬等が計上される勘定科目

源泉徴収が必要となる業務報酬は、上記でご紹介させて頂きましたように、

  • 個人事業者(個人事務所・個人)等に対して支払った「報酬・手数料・料金」等の内、
  • 「所得税法204条1項1号~8号」に該当する業務報酬となります。

これらの「報酬・手数料・料金」等は、

会計帳簿上では、主に「外注費」「販売手数料」「支払報酬」に計上される項目となります。

 

なお、「支払手数料」には、「会社等の法人に対する業務報酬・手数料等」を計上することを前提としているため、上記には含めていません。

各勘定の定義・内容につきましては、⇒支出に対する勘定科目(購買取引)をご覧下さい。

このため、「外注費」「販売手数料」「支払報酬」という勘定科目を付す業務報酬・手数料等のうち、個人事業者等に支払う業務報酬・手数料等がある場合には、

『「所得税法204条1項1号~8号」に該当するものであるか否か』の判断が必要となります。

 

 

Ⅱ:源泉徴収義務者

1、源泉徴収義務者

「以下の者」につきましては、上記Ⅰに記載する報酬・料金を支払った場合には、源泉徴収をしなければならない「源泉徴収義務者」となります。

  1. 会社」や「その他の法人」は、無条件に、源泉徴収をしなければならない源泉徴収義務者」となります。
  2. 個人事業者」や「個人」であり、給与を支払っている場合には、源泉徴収をしなければならない源泉徴収義務者」となります。

 

源泉徴収義務者とならない場合

以下の者につきましては「源泉徴収義務者」とならないために、上記Ⅰに記載する報酬・料金を支払った場合でも、下記のホステス、コンパニオン等に報酬を支払う場合を除き、源泉徴収を行う必要はありません。

  • 給与の支払がない個人事業者」や「個人
  • 給与を支払っている個人事業者」や「個人」であっても、「給与支払が常時2人以下家事使用人のみ」である場合

 いわゆる「家政婦」「お手伝いさん」等をいいます。

 

「ホステス、コンパニオン等の報酬・料金」を支払った場合

ホステスコンパニオン等の報酬・料金(第204条第1項第6号)」を支払った場合には、「給与を支払っていない個人事業者等」であっても「源泉徴収義務者となります

 

2、源泉徴収義務者の義務

「所得税法204条1項1号~8号に規定される報酬・料金に対する源泉税」は、本来的には「報酬・料金の支払先である個人事業者等所得税」であることから、
本来的には、「報酬の支払者」に係る税金ではありません。

ただし「報酬・料金に対する源泉徴収制度」は、「個人事業者等の所得税」を報酬支払時点で、「源泉徴収義務者」に前もって徴収させる義務を負わせる制度になります。

このため、税務調査等において、「本来源泉徴収をしなければならない報酬・料金」に対して、源泉徴収がなされていないこと(源泉徴収漏れ)が指摘された場合には、

  • 「個人事業者等」に対して税務署から「源泉徴収漏れ金額」の納付を求めるのではなく、
  • 源泉徴収義務者」に対して「源泉税の納付が求められる制度になっています

 

源泉徴収に対するリスク予防策

「源泉徴収義務者」は、上記のように源泉徴収漏れがあった場合には、徴収・納付漏れとなった源泉税を税務署に納付しなければなりません。

ただし、「個人事業者に依頼する業務内容」が、「所得税法204条1項1号から8号」に該当するものとなるかが明確でない場合や、該当する業務と該当しない業務を明確に区分できない場合等も多くあります。

この点、上記のような明確でない場合で、かつ、継続的に報酬の支払いがあるような場合や報酬金額が多額となるような場合等では、仮に税務調査等において源泉徴収漏れを指摘されてしまうと、「源泉徴収義務者」にとって多額の源泉税の支払いをしなければならないというリスクが生じます。

一方、「報酬の支払先である個人事業者等」にとっては、確定申告を行うことが予定されており、確定申告において「源泉徴収された税額」よりも「年間確定税額」が少ない場合には、その差額が還付されることから、税金支払面での実質的な不利益は生じません
(ただし報酬の10%が税金の前払とされることから、若干資金繰り面での不利益は生じます。)

このことから、源泉徴収が必要であるか否かが明確に把握でない場合で、かつ、継続的に報酬の支払がある場合や報酬金額が多額となる場合には、報酬支払者の税務リスクを考慮して、報酬支払先の合意を得て、源泉徴収を行う場合も多くあります。

 

「請求書」等で源泉徴収金額が控除されていない場合

本来は、報酬・料金に対して源泉徴収が必要な場合には、個人事業者から送付される「請求書」で、「源泉徴収金額」が控除されていることが必要となります。

ただし、個人事業者の中には、本来源泉徴収が必要であるにも関わらず、「源泉徴収金額を控除していない請求額」を請求してくる場合があります。

このように「請求金額自体が誤っていても、税務調査等において「源泉徴収漏れ」が指摘されていまうと、「徴収漏れとなっている源泉税」の支払いは、あくまでも「源泉徴収義務者」が負うことになります

このため、「個人事業者に支払った報酬・料金」が「上記Ⅰ~Ⅶに該当する報酬・料金」に該当する場合には、必ず適切に源泉徴収税が控除されて請求されているかをご確認していただき、控除されていない場合には、個人事業者にご確認して頂きますようお願い致します

 

 

Ⅲ:源泉徴収税の納付

1、報酬・料金に係る源泉徴収税の納付時期

まず、「報酬・料金に対する源泉徴収した金額」を納付する期限につきましては、「給与・役員報酬に係る源泉徴収」を

  • 原則納付(毎月納付)」により行っているか?
  • 納期特例(年2回)」により行っているか?

により「納付する期限」が異なります

また、「後者納期特例)」の場合には、

  • 「源泉徴収した報酬・料金」が「所得税法204条1項1号から8号の業務報酬・料金」のいずれに該当するものであるかにより「納付する期限」が異なります

以下では、「それぞれの場合における納付期限」について、ご紹介させて頂きます。

 

1)毎月納付(原則納付)の場合

「従業員給与」や「役員報酬」に対する源泉徴収税を、「毎月納付原則納付)」により、税務署に納付している場合には、

「上記Ⅰ~Ⅶに該当する報酬・料金に対して徴収した源泉税」も、

  • 「従業員給与や役員報酬に対して徴収した源泉税」と同様に、
  • 報酬・料金を支払った月翌月10日」までに納付しなければなりません。

 

2)納期特例の場合

「従業員給与」や「役員報酬」に対する源泉徴収税を、「納期特例年間2回)」により、税務署に納付している場合には、

専門職業者への報酬・料金に係る源泉徴収税第204条第1項第2号)」は、

  • 「従業員給与や役員報酬に対して徴収した源泉税」と同様に、
  • 納期特例年間2回)」に従い、「7月10日1月20日」に納付することができます。

他方、

上記以外の報酬・料金に係る源泉徴収税第204条第1項第1号、3号~8号)」は、

  • 納期特例の適用を受けている場合であっても、
  • 報酬・料金を支払った月翌月10日」までに納付しなければなりません。

 

2、「納付書」の種類

「報酬・料金に対する源泉徴収した金額」を税務署に納付する場合には、

  • 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」又は
  • 報酬・料金当の所得税徴収高計算書

により納付することが必要となります。

「報酬・料金に対して源泉徴収した源泉税」を、上記の「2種類の納付書」のいずれを使って納付するかにつきましては、「支払った報酬・料金」が「所得税法204条1項1号から8号の業務報酬・料金」のいずれに該当するものであるかにより異なります

以下では、「それぞれの報酬・料金に対する納付書の記載方法」をご紹介させて頂きます。

 

1)専門職業者への報酬・料金に係る源泉徴収税(第204条第1項第2号)

「個人事業者等に対して支払った報酬・料金等」が、『「所得税法第204条第1項第2号」に規定する専門職業者への報酬・料金等』に該当する場合には、

給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」を使用して、源泉徴収税を納付します。
①原則納付(毎月納付)の場合

源泉徴収の納付書(原則納付用)

②納期特例(年2回)の場合

源泉徴収の納付書(納期特例用)

 

2)上記以外の報酬・料金に係る源泉徴収税(第204条第1項第1号、3号~8号)

「個人事業者等に対して支払った報酬・料金等」が、『「所得税法第204条第1項第1号」及び「所得税法第204条第1項第3号~8号」に規定する専門職業者以外への報酬・料金』に該当する場合には、

報酬・料金等の所得税徴収高計算書」を使用して、源泉徴収税を納付します。

この「納付書」は、「原則納付」及び「納期特例」共通の納付書」となります。

その他(専門職業者以外)の源泉徴収の納付書

納付書の入手方法

「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」は、年末調整前に「管轄税務署」から必要枚数が事前に送付されてきます。

他方、「報酬・料金等の所得税徴収高計算書」は、「管轄税務署」から送付されて来ないために、当該納付書が必要となる場合には、会社で「管轄税務署」から入手することが必要となります

 

3、「納付書」の記載方法

1)専門職業者への報酬・料金に係る源泉徴収税(第204条第1項第2号)

「専門職業者への報酬・料金に係る源泉徴収税(第204条第1項第2号)」を納付する場合の「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」への記載は、以下の事項となります。

 

①原則納付(毎月納付)の場合
  1. 年度:納付年度を記載します。(H29年4月1日~H30年3月31日の間に納付する場合には、「29」を記載します。)
  2. 整理番号:年末調整時に送付される「納付書」は「印字済み」です。追加で取り寄せた場合等につきましては、会社で記載することが必要となる場合があります。
  3. 納期等の区分:「専門職業者に報酬を支払った年月」を記載します。
    「源泉税を納付する年月」ではないので、ご注意下さい。
  4. 支払年月日:「専門職業者に報酬を支払った年月日」を記載します。
  5. 人員:各月に報酬を支払った「個人事業者等の数」を記載します。
  6. 支給額:「源泉徴収の対象となる報酬・料金の金額」を記載します。
    このため、消費税が請求書等で明確になっていることから、消費税部分について源泉徴収をおこなっていない場合等につきましては、「消費税を控除した報酬・料金の金額」を記載します。
  7. 税額:「源泉徴収した金額」を記載します。
  8. 摘要司法書士土地家屋調査士及び海事代理士の業務に関して支払う報酬・料金については、「摘要に「」と表示し、その人員支給額及び税額を記載します。
    (これらの報酬につきましては、「源泉徴収する金額の計算式」が「他の専門職業者への報酬に係る源泉徴収金額の計算式」と異なることから、「摘要欄」に、上記を備考記載します。)

源泉徴収の納付書(原則納付用)の記載事項

 

②納期特例(年2回納付)の場合
  1. 年度:納付年度を記載します。(例:H29年4月1日~H30年3月31日の間に納付する場合には、「29」を記載します。)
  2. 整理番号:年末調整時に送付される「納付書」は「印字済み」です。追加で取り寄せた場合等につきましては、会社で記載することが必要となる場合があります。
  3. 納期等の区分:年度前半(例:H29年1月~6月)分につきましては、『「2901」「2906」』、年度後半(例:H29年7月~12月)分につきましては、『「2907」「2912」』と記載します。
  4. 支払年月日:年度前半(1月~6月)及び年度後半(7月~12月)の各期間に『専門職業者に報酬を支払った「最初の年月日」「最後の年月日」』を記載します。
  5. 人員:年度前半(1月~6月)及び年度後半(7月~12月)の各期間に報酬を支払った「個人事業者等の数」を「延べ人数」で記載します。
    (例:1月~12月までの間、毎月税理士報酬を支払っている場合には、年度前半分は、「」、年度後半分は「」となります。)
  6. 支給額:「源泉徴収の対象となる報酬・料金の金額」を記載します。
    このため、消費税が請求書等で明確になっていることから、消費税部分について源泉徴収をおこなっていない場合等につきましては、「消費税を控除した報酬・料金の金額」を記載します。
  7. 税額:「源泉徴収した金額」を記載します。
  8. 摘要司法書士土地家屋調査士及び海事代理士の業務に関して支払う報酬・料金については、「摘要に「」と表示し、その人員支給額及び税額を記載します。
    (これらの報酬につきましては、「源泉徴収する金額の計算式」が「他の専門職業者への報酬に係る源泉徴収金額の計算式」と異なることから、「摘要欄」に、上記を備考記載します。)

源泉徴収の納付書(納期特例用)の記載事項

 

2)専門職業者以外への報酬・料金に係る源泉徴収税(第204条第1項第1号、3号~8号)

  1. 年度:納付年度を記載します。(H29年4月1日~H30年3月31日の間に納付する場合には、「29」を記載します。)
  2. 整理番号会社で記載する必要があります。この場合には、年末調整で送付されてくる「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」に印字されている「整理番号」を記入して下さい。
  3. 納期等の区分:「専門職業者に報酬を支払った年月」を記載します。
    「源泉税を納付する年月」ではないので、ご注意下さい。
  4. 区分:「納付書」の表面上方及び裏面左側に記載されている「各報酬・料金コード」を見ながら、「該当するコード」を記入します。
    (「所得税法第204条第1項第1号、3号~8号の区分」と「源泉徴収金額計算が異なるごと」に「コード区分」されています。)
    (以下5~7につきましては、各コード単位で合計数・合計金額を記載します。)
  5. 人員:各月に報酬を支払った「個人事業者等の数」を記載します。
  6. 支給額:「源泉徴収の対象となる報酬・料金の金額」を記載します。
    このため、消費税が請求書等で明確になっていることから、消費税部分について源泉徴収をおこなっていない場合等につきましては、「消費税を控除した報酬・料金の金額」を記載します。
  7. 税額:「源泉徴収した金額」を記載します。

その他(専門職業者以外)の源泉徴収の納付書の記載事項

 

4、「納付書」の記載方法の例示

1)専門職業者への報酬・料金に係る源泉徴収税(第204条第1項第2号)

例示

・平成29年5月30日に、税理士に対して400,000円(税込金額:432,000円)の報酬を、源泉徴収税40,840円※1を差引いて支払った。

・平成29年9月30日に、司法書士に対して合計167,200円(報酬:90,000円、登記料金:70,000、消費税:7,200)の報酬等を、源泉徴収税8,168円※2を差引いて支払った。

 

源泉徴収金額の計算

※1:400,000 × 10.21% =40,840円

※2:(90,000 ‐ 10,000) × 10.21% =8,168円

 

①原則納付(毎月納付)の場合

源泉徴収の納付書(原則納付用)の記載例示

 

②納期特例(年2回納付)の場合

源泉徴収の納付書(納期特例用)の記載例示

 

2)専門職業者以外への報酬・料金に係る源泉徴収税(第204条第1項第1号、3号~8号)

例示

平成29年5月30日に、セミナー講師に対して100,000円(税込金額:108,000円)の報酬を、源泉徴収税10,210円※1を差引いて支払った。

 

源泉徴収金額の計算

※1:100,000 × 10.21% = 10,210円

 

「納付書」の記入例

その他(専門職業者以外)の源泉徴収の納付書の記載例示

 

 

税理士事務所・会計事務所からのPOINT

報酬・料金等に対する源泉徴収制度におきましては、まずどのような業務に対する報酬・料金に対して源泉徴収が必要となるかをしっかり把握することが必要となります。

ただし、源泉徴収の対象となる報酬・料金等は、多岐に及びますので、これらの報酬・料金等を覚えることは難しいと思います。

このため、個人事業者に対して報酬・料金を支払った場合には、その報酬・料金は源泉徴収の対象となるものであるか否かを確認して頂くことが重要になると考えます。

また、源泉徴収が必要となる場合には、個人事業者等から「請求書」を受けた段階で、「請求書」で源泉税が適切に計算され、控除されているかを支払時に確認することが必要となります。

 

源泉徴収制度の厄介な点は、源泉徴収漏れが税務調査で指摘された場合には、どのような理由であれ、税務署に対しては、「源泉徴収義務者」が責任を負わなければならない点にあります。

このため、所得税法204条1項1号~8号に規定される報酬・料金であるかにつきましては、具体的な業務内容を検討する必要があり、その検討手続きが煩雑となる場合や、
所得税法204条1項1号~8号に規定される報酬・料金であるかが十分把握できない場合がある時には、
「源泉徴収漏れ」による税務リスクを回避するために、個人事業者等の合意の下に、とりあえず源泉徴収を行っている会社も多くあります。
(特に、継続的に業務提供を受ける場合や報酬金額が多額になる場合で、仮に「源泉徴収漏れ」が指摘された場合に、会社が被るリスクが大きくなると予想される場合には、このような安全策がとられています。)

 

源泉徴収制度は、私ども税理士でも厄介な制度であると思いますので、会社様におかれましても、個人事業者に報酬・料金等を支払う場合には、源泉徴収が必要であるか否かを慎重にご検討いただきますようお願い致します。