ここでは、『「寡婦」「特別の寡婦」「寡夫」「勤労学生」の定義・条件』及び『それらの「扶養控除等申告書」への記載方法』を、以下の事項に従い、ご紹介させて頂きます。

 

 

 

Ⅰ:『「寡婦」の定義と条件』&『「扶養控除等申告書」への記載』

「従業員・役員本人」が「寡婦」に該当する場合には、(従業員・役員個人の)所得税の計算において「寡婦控除」を受けることができます。

ここでは、

  • 下記1において、この『「寡婦の定義』をご紹介し、
  • 下記2において『「寡婦に該当するための条件』をご紹介し、
  • 下記3において「従業員・役員本人」が「寡婦」に該当する場合の『「扶養控除等申告書」への記載方法記載内容』をご紹介させて頂きます。

 

1、「 寡 婦 」の 定 義

所得税法において「寡婦控除」を受けることができる「寡婦」とは、以下のいずれかに該当する「従業員・役員本人」をいいます。

 

【定義1】

見出丸(小:背景ハダ色)夫と死別した後婚姻をしていない人」若しくは「夫と離婚した後婚姻をしていない人」又は「夫の生死が明らかでない一定の人」であり、

見出丸(小:背景ハダ色) 「扶養親族」がいる人をいいます。

 

【定義2】

見出丸(小:背景ハダ色) 「夫と死別した後婚姻をしていない人」若しくは「夫と離婚した後婚姻をしていない人」又は「夫の生死が明らかでない一定の人」であり、

見出丸(小:背景ハダ色) 「生計を一にする」がいる人をいいます。

なお、この場合の「生計を一にする子」は、

・「年間の合計所得見積金額」が「38万円以下令和2年分以後48万円以下)」であり、
・『「他の人」の「同一生計配偶者」や「扶養親族となっていない人』に限られます

 

【定義3】

見出丸(小:背景ハダ色) 「夫と死別した後婚姻をしていない人」又は「夫の生死が明らかでない一定の人」であって、

見出丸(小:背景ハダ色) 「合計所得見積金額」が「500万円以下」の人をいいます。

 

2-1、「 定 義 1 」の 条 件

条件1:「従業員・役員本人」の状況条件

「定義1」により「寡婦」に該当するための「従業員・役員本人の状況としては、

「本人」が

  • 夫と死別した婚姻をしていない人
  • 夫と離婚した婚姻をしていない人
  • 夫の生死が明らかでない一定の人」のいずれかであることが必要となります。

この場合には、「夫と離婚した後婚姻をしていない人」も含まれることとなります。

所得税法上の「寡婦」に該当するためには、上記の条件で示されているように、一度婚姻されていることが条件となっています。
(このため「一度も婚姻されていない方」は、現状では、『所得税法上の「寡婦」』には該当しません。)

 

条件2:「親族等の扶養」条件

「定義1」により「寡婦」に該当するための「親族等の扶養条件」としては、

『「本人」に「扶養親族がいる』ことが要件となります。

この場合の「扶養親族」は、
・「」である必要はなく
・「従業員・役員本人」に父母などの「所得税法上の扶養親族」がいれば条件を満たすこととなります。

 

見出三角(大) 「 扶 養 親 族 」と は                             

「扶養親族」とは、
その年12月31日(納税者が年の中途で死亡し又は出国する場合は、その死亡又は出国の時)の現況で、次の四つの要件すべてを満たす人をいいます。

(1) 「従業員・役員本人」の「配偶者以外の親族6親等内の血族及び3親等内の姻族)」であること。
   又は「都道府県知事から養育を委託された児童」や「市町村長から養護を委託された老人」であること。

(2) 「従業員・役員本人」と生計を一にしている」こと。

(3) 平成31年度においては、「その親族の年間の合計所得見積金額」が38万円以下であること。
   令和2年度以降においては、「その親族の年間の合計所得見積金額」が48万円以下であること。

(4) 「青色申告者の事業専従者」としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと。
   又は「白色申告者の事業専従者でないこと。

 

なお、『「扶養親族」のそれぞれの条件』につきましては、別途『控除対象扶養親族』の「Ⅰ:「扶養親族」の定義と条件」において、ご紹介させて頂いておりますので、必要がある場合には、当該リンクページを御覧下さい。

 

条件3:「従業員・役員本人」の所得条件

当該定義により「寡婦」となる場合には、『「本人の所得条件』は必要ありません

 

2-2、「 定 義 2 」の 条 件

条件1:「従業員・役員本人」の状況条件

「定義2」により「寡婦」に該当するための「従業員・役員本人の状況としては、

「本人」が

  • 夫と死別した婚姻をしていない人
  • 夫と離婚した婚姻をしていない人
  • 夫の生死が明らかでない一定の人」のいずれかであることが必要となります。

この場合には、「夫と離婚した後婚姻をしていない人」も含まれることとなります。

 

条件2:「親族等の扶養」条件

「定義2」により「寡婦」に該当するための「親族等の扶養条件」としては、

『「本人」に「生計を一にするがいる』ことが要件となります。

そして、この「生計を一にする子」は、

「年間の合計所得見積金額」が、

  • 平成31年度においては、「38万円以下」であること、
  • 令和2年度以降においては、「48万円以下」であることが必要となり、

かつ、

『「他の人」の「同一生計配偶者」や「扶養親族」となっていない』ことが必要となります。

 

Point ! 「青色専従者」や「白色専従者」の制限につきまして

当該「定義2」におきましては、
「生計を一にする子」が「専従者である場合の制限」は要求されていません

このため「生計を一にする子」が「従業員・役員本人」や「従業員・役員と生計を一にする者」の

  • 青色事業専従者として給与等が支払われている場合」であっても、
  • 白色事業専従者である場合」であっても、

「定義2の要件」を満たす場合には、「寡婦に該当することとなります。

 

見出三角(小)「 生 計 を 一 に す る 」とは

日常の生活の資共にすることをいいます。

見出(見出矢印:背景水色)勤務の都合により家族と別居している又は子が修学、療養などのために別居している場合であっても、

  • 生活費、学資金又は療養費などを常に送金しているときや、
  • 日常の起居を共にしていないが、勤務、修学等の余暇には起居を共にしているときは、

「生計を一にする」ものとして取り扱われます

 

見出三角(小)「 合 計 所 得 」とは

見出(見出矢印:背景水色)大雑把にいいますと、

「給与所得」「退職所得」「事業所得」「不動産所得」「利子所得」「配当所得」「雑所得(公的年金所得を含む)」「一時所得」「譲渡所得」「山林所得」の10種類の所得を「合計した所得」をいいます。

⇒このため、「給与所得以外にも「上記に該当する所得」がある場合には、その所得金額を合計することが必要となります。

見出(見出矢印:背景水色)また上記の「合計所得」は、

  • 「収入金額」ではなく、
  • 収入金額」から「必要経費額」や「各種の控除金額」を差引いた後の「所得金額」をいいます。

 

見出三角(小)『「所得の見積額」で判断される場面』と『「所得の確定額で判断される場面』

見出(見出矢印:背景水色)「所得の見積額」で判断される場面

扶養控除等申告書」の提出は、「通常暦年度の初め」や「新入社員の入社時新任役員の就任時」に従業員・役員から会社に提出されるものとなります。

このため『「扶養控除等申告書の提出時点で判断する「所得の金額」』は、あくまでその年度の所得の見積額」で判断することとなります。

見出(見出矢印:背景水色)「所得の確定額」で判断される場面

他方、『「年末調整時において判断する「所得の金額」』は、

あくまで、その年度の年末時点」におけるその年度の所得の確定金額」で判断することが必要となります。

 

2-3、「 定 義 3 」の 条 件

条件1:「従業員・役員本人」の状況条件

「定義3」により「寡婦」に該当するための「従業員・役員本人の状況としては、

「本人」が

  • 夫と死別した後婚姻をしていない人」
  • 夫の生死が明らかでない一定の人」であることが必要となります。

この定義により「寡婦」となる場合には、「夫と離婚した後婚姻をしていない人」は対象外となります。

 

条件2:「親族等の扶養」条件

当該定義により「寡婦」となる場合には、「親族等の扶養条件」は必要ありません

 

条件3:「従業員・役員本人」の所得条件

「定義3」により「寡婦」に該当するための「従業員・役員本人の所得条件としては、

本人」の「年間の合計所得見積金額」が「500万円以下」であることが必要となります。

500万円以下であることが必要となるのは、「所得金額」であり「収入金額ではない点にご留意下さい。
上記2-2参照

『「扶養控除等申告書の提出時点で判断する「所得の金額」』は、あくまで「所得の見積額」で判断し、
『「年末調整時点で判断する「所得の金額」』は、「所得の確定額」に基づいて判断することが必要となります。
上記2-2参照

 

3、「寡婦」の「扶養控除等申告書」への記載

「従業員・役員本人」が、「寡婦」に該当する場合には、

「扶養控除等申告書」に「寡婦に該当する事項の情報」を記載して、従業員・役員から会社に報告することが必要となります。

1)『「寡婦」に該当する旨』の記載

「従業員・役員本人」が「寡婦」に該当する場合には、下図①に「」を記載します。

 

2)『「寡婦」に該当する情報・事実』の記載

『「寡婦」に該当する情報・事実』である下記①~③の事項を、下図②に記載します。

①『「寡婦」となった原因(死別離婚生死不明)』

②・「生計を一にする子氏名」及び『当該「」のその年度における「合計所得見積金額」』※12
 ・「扶養親族氏名」及び「その「扶養親族」のその年度における「合計所得見積金額」』※12など、
 『「寡婦に該当する事実

③「定義3により「寡婦」に該当する場合には、「本人」の『その年度における「合計所得見積金額」』※12

※1:「合計所得(見積)金額」は、
「扶養控除等申告書」を提出する時点では、その年度における所得の見積額」を記載します。
(なお、当該「所得見積金額」と年度末における所得確定金額」とに差異が生じる場合には、「下記4による変更報告」が必要となります。)

※2:「合計所得(見積)金額」が「0円」である場合には、「空欄にせず、「0円と記載して下さい

 

扶養控除等申告書:寡婦の記載

 

4、「寡婦」に該当しなくなった場合等の対応

「扶養控除等申告書」は、

『毎月の給与計算で「源泉所得税を控除する」際に必要となる書類』となるため、

  • 既存の従業員・役員からは、「前年度の年末調整時に入手する
  • 途中入社・途中就任した従業員・役員からは、「入社・就任時に入手することとなりますが、

暦年度の途中におきまして、『「寡婦である本人の状況に異動がある場合には、

新たな内容を記載した「扶養控除等申告書」を「従業員・役員」から「会社」に再提出するか
既に提出した「扶養控除等申告書」に、異動後の内容記載して「従業員・役員」から「会社」に提出し直すことが必要となります。

 

「所得の見積額」と「所得の確定額」に違いがある場合

『「寡婦」の要件となっている「扶養親族所得見積額」「生計を一にする子所得見積額」「本人所得見積額」』が

年度末等における「扶養親族所得確定額」「生計を一にする子所得確定額」「本人所得確定額」』と異なる場合には、

  • 新たに扶養控除等申告書」を会社に提出するか、
  • 既に会社に提出した扶養控除等申告書」に「確定金額を修正記載して提出することが必要となります。

 

 

Ⅱ:『「特別の寡婦」の定義と条件』&『「扶養控除等申告書」への記載』

「従業員・役員本人」が「特別の寡婦」に該当する場合には、(従業員・役員個人の)所得税の計算において「特別寡婦控除」を受けることができます。

ここでは、

  • 下記1において、この『「特別の寡婦の定義』をご紹介し、
  • 下記2において『「特別の寡婦に該当するための条件』をご紹介し、
  • 下記3において「従業員・役員本人」が「特別の寡婦」に該当する場合の『「扶養控除等申告書」への記載方法記載内容』をご紹介させて頂きます。

 

1、「 特 別 の 寡 婦 」の 定 義

所得税法において「特別寡婦控除」を受けることができる「特別の寡婦」とは、以下の条件すべてに該当する「従業員・役員本人」をいいます。

① 上記Ⅰでご紹介させて頂きました「寡婦に該当し、

② 『「扶養親族」である「」』がおり、

③ 「従業員・役員本人」の「年間の合計所得見積金額」が「500万円以下」である人をいいます。

 

2、「 特 別 の 寡 婦 」の 条 件

条件1:「従業員・役員本人」の状況条件

「特別の寡婦」に該当するための「従業員・役員本人の状況としては、

「従業員・役員本人」が上記Ⅰでご紹介させて頂きました「寡婦」に該当することが必要となります。

「特別の寡婦」に該当するためには、その前提として「従業員・役員本人」が、まず寡婦に該当することが必要となります。

 

条件2:「親族等の扶養」条件

「特別の寡婦」に該当するための「親族等の扶養条件」としては、

「本人」に『「扶養親族」である「」』がいることが必要となります。

「寡婦」に該当するための条件としましては、「扶養親族又は生計を一にする子」がいることがその条件となりますが、

「特別の寡婦」に該当するためには、『「扶養親族」である「」』がいることが条件となります。

 「扶養親族」とは、上記Ⅰ-2-1でご紹介させて頂きました内容となります。

 

Point  ! 「寡婦の定義2」の「生計を一にする子」との違い

見出(見出矢印:背景水色)『「寡婦定義2」の「生計を一にする」』の場合には、

  • 当該子が「(青色・白色)専従者である場合の制限」は要求されませんでしたが(上記Ⅰ-2-2)、

見出(見出矢印:背景水色)『「特別の寡婦の条件』では、
「扶養親族等の条件」として「扶養親族である」がいることが必要となるため、

「寡婦である人の子」が、

  • 「従業員・役員本人」や「従業員役員本人と生計を一にする者」から「青色事業専従者として給与等が支払われている場合」や
  • 「従業員・役員本人」や「従業員役員本人と生計を一にする者」の「白色事業専従者である場合」には、

当該「寡婦である人」は「特別の寡婦となることはできません

 

条件3:「従業員・役員本人」の所得条件

「特別の寡婦」に該当するための「従業員・役員本人の所得条件としては、

本人」の「年間の合計所得見積金額」が「500万円以下」であることが必要となります。

500万円以下であることが必要となるのは、「所得金額」であり「収入金額ではない点にご留意下さい。
上記Ⅰ-2-2参照

『「扶養控除等申告書の提出時点で判断する「所得の金額」』は、あくまで「所得の見積額」で判断し、
『「年末調整時点で判断する「所得の金額」』は、「所得の確定額」に基づいて判断することが必要となります。
上記Ⅰ-2-2参照

 

3、「特別の寡婦」の「扶養控除等申告書」への記載

「従業員・役員本人」が、「特別の寡婦」に該当する場合には、

「扶養控除等申告書」に「特別の寡婦に該当する事項の情報」を記載して、従業員・役員から会社に報告することが必要となります。

1)『「特別の寡婦」に該当する旨』の記載

「従業員・役員本人」が「特別の寡婦」に該当する場合には、下図①に「」を記載します。

 

2)『「特別の寡婦」に該当する情報・事実』の記載

『「特別の寡婦」に該当する情報・事実』である下記①~③の事項を、下図②に記載します。

①『「特別の寡婦」となった原因(死別離婚生死不明)』

②「扶養親族である子氏名」及び『当該「」のその年度における「合計所得見積金額」』※12など、『「特別の寡婦」に該当する事実』

③「本人」の『その年度における「合計所得見積金額」』※12

※1:「合計所得(見積)金額」は、
「扶養控除等申告書」を提出する時点では、その年度における所得の見積額」を記載します。
(なお、当該「所得見積金額」と年度末における所得確定金額」とに差異が生じる場合には、「下記4による変更報告」が必要となります。)

※2:「合計所得(見積)金額」が「0円」である場合には、「空欄にせず、「0円と記載して下さい

 

扶養控除等申告書:特別の寡婦の記載

 

4、「特別の寡婦」に該当しなくなった場合等の対応

「扶養控除等申告書」は、

『毎月の給与計算で「源泉所得税を控除する」際に必要となる書類』となるため、

  • 既存の従業員・役員からは、「前年度の年末調整時に入手する
  • 途中入社・途中就任した従業員・役員からは、「入社・就任時に入手することとなりますが、

暦年度の途中におきまして、『「特別の寡婦である本人の状況に異動がある場合には、

新たな内容を記載した「扶養控除等申告書」を「従業員・役員」から「会社」に再提出するか
既に提出した「扶養控除等申告書」に、異動後の内容記載して「従業員・役員」から「会社」に提出し直すことが必要となります。

 

「所得の見積額」と「所得の確定額」に違いがある場合

『「特別の寡婦」の要件となっている「扶養親族である子所得見積額」「本人所得見積額」』が

年度末等における「扶養親族である子所得確定額」「本人所得確定額」』と異なる場合には、

  • 新たに扶養控除等申告書」を会社に提出するか、
  • 既に会社に提出した扶養控除等申告書」に「確定金額を修正記載して提出することが必要となります。

 

 

Ⅲ:『「寡夫」の定義と条件』&『「扶養控除等申告書」への記載』

「従業員・役員本人」が「寡夫」に該当する場合には、(従業員・役員個人の)所得税の計算において「寡夫控除」を受けることができます。

ここでは、

  • 下記1において、この『「寡夫の定義』をご紹介し、
  • 下記2において『「寡夫に該当するための条件』をご紹介し、
  • 下記3において「従業員・役員本人」が「寡夫」に該当する場合の『「扶養控除等申告書」への記載方法記載内容』をご紹介させて頂きます。

 

1、「 寡 夫 」の 定 義

所得税法において「寡夫控除」を受けることができる「寡夫」とは、以下の条件すべてに該当する「従業員・役員本人」をいいます。

① 「妻と死別した後婚姻をしていない人」若しくは「妻と離婚した後婚姻をしていない人」又は「妻の生死が明らかでない一定の人」であり、

② 「生計を一にする」がおり、

③ 「従業員・役員本人」の「年間の合計所得見積金額」が「500万円以下」である人をいいます。

なお、②の「生計を一にする子」は、

・「年間の合計所得見積金額」が「38万円以下令和2年分以後48万円以下)」であり、
・「他の人」の『「同一生計配偶者」や「扶養親族となっていない人』に限られます

 

2、「 寡 夫 」の 条 件

条件1:「従業員・役員本人」の状況条件

「寡夫」に該当するための「従業員・役員本人の状況としては、

「本人」が

  • 妻と死別した後婚姻をしていない人」
  • 妻と離婚した後婚姻をしていない人」
  • 妻の生死が明らかでない一定の人」のいずれかであることが必要となります。

所得税法上の「寡夫」に該当するためには、上記の条件で示されているように、一度婚姻されていることが条件となっています。
(このため「一度も婚姻されていない方」は、現状では、『所得税法上の「寡夫」』には該当しません。)

夫と離婚した後婚姻をしていない人」も含まれることとなります。

 

条件2:「親族等の扶養」条件

「寡夫」に該当するための「親族等の扶養条件」としては、

『「本人」に「生計を一にするがいる』ことが要件となります。

そして、この「生計を一にする子」は、

「年間の合計所得見積金額」が、

  • 平成31年度においては、「38万円以下」であること、
  • 令和2年度以降においては、「48万円以下」であることが必要となり、

かつ、

他の人」の「同一生計配偶者」や「扶養親族」となっていないことが必要となります。

 

Point ! 「青色専従者」や「白色専従者」の制限につきまして

当該「条件2」におきましては、
「生計を一にする子」が「専従者である場合の制限」は要求されていません

このため「生計を一にする子」が「従業員・役員本人」や「従業員・役員と生計を一にする者」の

  • 青色事業専従者として給与等が支払われている場合」であっても、
  • 白色事業専従者である場合」であっても、

「寡夫の要件」を満たす場合には、「寡夫に該当することとなります。

 

※1:「生計を一にする」とは、
上記Ⅰ-2-2」でご紹介させて頂きました内容となります。

※2:「所得」とは、
上記Ⅰ-2-2」でご紹介させて頂きました内容となります。

※3:「各判断時点における所得」につきましては、
・『「扶養控除等申告書の提出時点で判断する「所得の金額」』は、あくまで「所得の見積額」で判断し、
・『「年末調整時点で判断する「所得の金額」』は、「所得の確定額」に基づいて判断することが必要となります。
上記Ⅰ-2-2参照

 

条件3:「従業員・役員本人」の所得条件

「寡夫」に該当するための「従業員・役員本人の所得条件としては、

本人」の「年間の合計所得見積金額」が「500万円以下」であることが必要となります。

500万円以下であることが必要となるのは、「所得金額」であり「収入金額ではない点にご留意下さい。
上記Ⅰ-2-2参照

『「扶養控除等申告書の提出時点で判断する「所得の金額」』は、あくまで「所得の見積額」で判断し、
『「年末調整時点で判断する「所得の金額」』は、「所得の確定額」に基づいて判断することが必要となります。
上記Ⅰ-2-2参照

 

3、「寡夫」の「扶養控除等申告書」への記載

「従業員・役員本人」が、「寡夫」に該当する場合には、

「扶養控除等申告書」に「寡夫に該当する事項の情報」を記載して、従業員・役員から会社に報告することが必要となります。

1)『「寡夫」に該当する旨』の記載

「従業員・役員本人」が「寡夫」に該当する場合には、下図①に「」を記載します。

 

2)『「寡夫」に該当する情報・事実』の記載

『「寡夫」に該当する情報・事実』である下記①~③の事項を、下図②に記載します。

①『「寡夫」となった原因(死別離婚生死不明)』

②「生計を一にする子氏名」及び『当該「」のその年度における「合計所得見積金額」』※12など、『「寡夫」に該当する事実』

③「本人」の『その年度における「合計所得見積金額」』※12

※1:「合計所得(見積)金額」は、
「扶養控除等申告書」を提出する時点では、その年度における所得の見積額」を記載します。
(なお、当該「所得見積金額」と年度末における所得確定金額」とに差異が生じる場合には、「下記4による変更報告」が必要となります。)

※2:「合計所得(見積)金額」が「0円」である場合には、「空欄にせず、「0円と記載して下さい

 

扶養控除等申告書:寡夫の記載

 

4、「寡夫」に該当しなくなった場合等の対応

「扶養控除等申告書」は、

『毎月の給与計算で「源泉所得税を控除する」際に必要となる書類』となるため、

  • 既存の従業員・役員からは、「前年度の年末調整時に入手する
  • 途中入社・途中就任した従業員・役員からは、「入社・就任時に入手することとなりますが、

暦年度の途中におきまして、『「寡夫である本人の状況に異動がある場合には、

新たな内容を記載した「扶養控除等申告書」を「従業員・役員」から「会社」に再提出するか
既に提出した「扶養控除等申告書」に、異動後の内容記載して「従業員・役員」から「会社」に提出し直すことが必要となります。

 

「所得の見積額」と「所得の確定額」に違いがある場合

『「寡夫」の要件となっている「生計を一にする子所得見積額」「本人所得見積額」』が

年度末等における「生計を一にする子所得確定額」「本人所得確定額」』と異なる場合には、

  • 新たに扶養控除等申告書」を会社に提出するか、
  • 既に会社に提出した扶養控除等申告書」に「確定金額を修正記載して提出することが必要となります。

 

 

Ⅳ:『「勤労学生」の定義と条件』&『「扶養控除等申告書」への記載』

「従業員・役員本人」が「勤労学生」に該当する場合には、(従業員・役員個人の)所得税の計算において「勤労学生控除」を受けることができます。

ここでは、

  • 下記1において、この『「勤労学生の定義』をご紹介し、
  • 下記2において『「勤労学生に該当するための条件』をご紹介し、
  • 下記3において「従業員・役員本人」が「勤労学生」に該当する場合の『「扶養控除等申告書」への記載方法記載内容』をご紹介させて頂きます。

 

1、「勤労学生」の定義

所得税法において「勤労学生控除」を受けることができる「勤労学生」とは、以下の条件すべてに該当する「従業員・役員本人」をいいます。

① 「大学高等学校などの学生や生徒」若しくは「一定の要件を備えた専修学校各種学校の生徒」又は「職業訓練法人の行う認定職業訓練を受ける訓練生」であり、

② 自分の勤労に基づいて得た「事業所得」「給与所得」「退職所得」又は「雑所得」があり(以下では「給与所得等」といいます)、

③ 「本人」の『その年度における「合計所得見積金額」』が「65万円以下令和2年分以後75万円以下であり、
 「給与所得等以外所得10万円以下である人をいいます。

 

2、「 勤 労 学 生 」の 条 件

条件1:「従業員・役員本人」の状況条件

「勤労学生」に該当するための「従業員・役員本人」の状況としては、

「本人」が、

  • 大学高等学校などの学生生徒
  • 一定の要件を備えた専修学校各種学校生徒
  • 職業訓練法人の行う認定職業訓練を受ける訓練生」のいずれかであることが必要となります。

 

条件2:「本人」が「勤労していること」の条件

「勤労学生」に該当するためには、

本人が勤労したことにより得た勤労所得」である

事業所得」「給与所得」「退職所得」「雑所得」があることが必要となります。

このため、「勤労所得がなく、「勤労所得」以外の「不動産所得」や「配当所得」などの「不労所得があるのみの場合には、「勤労学生」には該当しません

 

条件3:「従業員・役員本人」の所得条件

「勤労学生」に該当するための「従業員・役員本人の所得条件としては、

本人」の「年間の合計所得見積金額」が、

  • 平成31年度においては、「65万円以下」であること、
  • 令和2年度以降においては、「75万円以下」であることが必要となります。

また、「本人」の「年間の勤労所得以外の所得不労所得)」が、

  • 10万円以下」であることが必要となります。

65万円以下(令和2年以降は75万円以下)であることが必要となるのは、「所得金額」であり「収入金額ではない点にご留意下さい。
上記Ⅰ-2-2参照

『「扶養控除等申告書の提出時点で判断する「所得の金額」』は、あくまで「所得の見積額」で判断し、
『「年末調整時点で判断する「所得の金額」』は、「所得の確定額」に基づいて判断することが必要となります。
上記Ⅰ-2-2参照

 

3、「勤労学生」の「扶養控除等申告書」への記載

「従業員・役員本人」が、「勤労学生」に該当する場合には、

「扶養控除等申告書」に「勤労学生に該当する事項の情報」を記載して、従業員・役員から会社に報告することが必要となります。

1)『「勤労学生」に該当する旨』の記載

「従業員・役員本人」が「勤労学生」に該当する場合には、下図①に「」を記載します。

 

2)『「勤労学生」に該当する情報・事実』の記載

『「勤労学生」に該当する情報・事実』である下記①~④の事項を、下図②に記載します。

学校名

入学年月日

③ 『その年度において受けた「所得の種類」』

④ 「本人」の『その年度における「合計所得見積金額」』※12

※1:「合計所得(見積)金額」は、
「扶養控除等申告書」を提出する時点では、その年度における所得の見積額」を記載します。
(なお、当該「所得見積金額」と年度末における所得確定金額」とに差異が生じる場合には、「下記4による変更報告」が必要となります。)

※2:「合計所得(見積)金額」が「0円」である場合には、「空欄にせず、「0円と記載して下さい

 

扶養控除等申告書:勤労学生の記載

 

見出三角(小)「専修学校、各種学校の生徒」「職業訓練法人の訓練生」である場合

「勤労学生である従業員・役員」が

  • 専門学校」「各種学校の生徒である場合や
  • 職業訓練法人の訓練生である場合には、
  • 文部科学大臣又は厚生労働大臣の「証明書の写し」と
  • 学校長又は職業訓練法人の代表者の「証明書

を「扶養控除等申告書の提出時添付することが必要となります。

大学高等学校などの学生や生徒」の場合には、上記の書類添付不要となります

 

4、「勤労学生」に該当しなくなった場合等の対応

「扶養控除等申告書」は、

『毎月の給与計算で「源泉所得税を控除する」際に必要となる書類』となるため、

  • 既存の従業員・役員からは、「前年度の年末調整時に入手する
  • 途中入社・途中就任した従業員・役員からは、「入社・就任時に入手することとなりますが、

暦年度の途中におきまして、『「勤労学生である本人の状況に異動がある場合には、

新たな内容を記載した「扶養控除等申告書」を「従業員・役員」から「会社」に再提出するか
既に提出した「扶養控除等申告書」に、異動後の内容記載して「従業員・役員」から「会社」に提出し直すことが必要となります。

 

「所得の種類」や「所得の確定額」に違いがある場合

当初提出している「扶養控除等申告書」に記載した「所得の種類」や「本人所得見積額」が、

年度末等における「所得の種類」や本人所得確定額」と異なる場合には、

  • 新たに扶養控除等申告書」を会社に提出するか、
  • 既に会社に提出した扶養控除等申告書」に「確定金額を修正記載して提出することが必要となります。

 

 

税理士事務所・会計事務所からのPOINT

ここでは、『「寡婦・特別の寡婦・寡夫・勤労学生」の定義・条件』及び『「扶養控除等申告書」への記載方法』をご紹介させて頂いております。

ここでご紹介させて頂いております『定義・条件』は、
『「従業員・役員本人」が「寡婦控除・特別寡婦控除・寡夫控除・勤労学生控除を受けることができるか否か』の判断を行う場合に使用するものとなります。

 

定義・条件の判断につきまして

「従業員・役員本人」が「寡婦控除」「特別寡婦控除」「寡夫控除」を受けるためには、「本人の状況条件」「本人の所得条件」のみならず、『本人の「親族等の扶養条件」』が必要となり、これらの条件が少々複雑に規定されております。

このため、「扶養控除等申告書」を記載する場合には、
上記でご紹介させて頂いております「定義・条件」を十分にご確認頂きますようお願い致します。

 

「寡婦」「特別の寡婦」「寡夫」「勤労学生」の状況の異動につきまして

なお、「寡婦控除、特別寡婦控除、寡夫控除、勤労学生控除」につきましては、

『年度期間中の「源泉所得税の計算」』及び『「年末調整」における「各種の控除額」の計算』が、
すべて『「扶養控除等申告書」における「寡婦、寡夫又は勤労学生」欄の記載』に基づいて行われることとなるため、

年度期間中に『「扶養控除等申告書」に記載した「寡婦・特別の寡婦・寡夫・勤労学生に係る内容・情報」』に異動がある場合には、
必ず、その異動内容を会社に報告して、『「扶養控除等申告書」の記載内容』を適時に更新して頂ますようお願い致します。