ここでは、『「法定手当(割増賃金)」の計算 』に必要となる『「各種労働時間(「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」)」の把握・計算方法 』について、以下の事項に従い、ご紹介させて頂きます。

 

 

 

▶ 「各種の労働時間」の把握・計算の必要性

アクセント三角(小:背景透明) 会社におきましては、従業員が「法定時間外の労働を行った場合」「法定休日に労働を行った場合」「深夜時間帯に労働を行った場合」には、
労働基準法」に基づいて「法定手当(「法定時間外労働手当」「法定休日労働手当」「深夜労働手当」)」を計算することが必要となり、

この「法定手当(割増賃金)」につきましては、

アクセント矢印(背景透明) 法定時間外労働手当

1時間あたりの賃金額 」  ×  「 法定時間外労働に係る割増賃金率 」  ×  「 法定時間外労働時間

アクセント矢印(背景透明) 法定休日労働手当

1時間あたりの賃金額 」  ×  「 法定休日労働に係る割増賃金率 」   ×  「 法定休日労働時間

アクセント矢印(背景透明) 深夜労働手当

1時間あたりの賃金額 」  ×  「 深夜労働に係る割増賃金率 」     ×  「 深夜労働時間

という計算式により算定することが必要となります( 労働基準法37条 )。

 

アクセント三角(小:背景透明) このため、適切に「法定手当(「法定時間外労働手当」「法定休日労働手当」「深夜労働手当」)の金額 」を計算するためには、

その計算要素となる「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を適切に把握しておくことが必要となります。

 

アクセント三角(小:背景透明) 従いまして、ここでは、

アクセント矢印(背景透明)まず、  下記 Ⅰ  におきまして、

  • 法定時間外労働時間」の把握・計算方法
  • 法定休日労働時間」の把握・計算方法
  • 深夜労働時間」の把握・計算方法

それぞれ個別にご紹介させて頂き、

 

アクセント矢印(背景透明)その後、  下記 Ⅱ  におきまして、

  • 『「労働時間」から「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算するための計算順序
  • 『「労働時間」から「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算するための計算方法

をご紹介させて頂きます。

 

 

Ⅰ:「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」の把握・計算

上記でご紹介させて頂きましたように、「法定手当」を計算するためには、「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算することが必要となりますが、

ここでは、「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算する方法を個別にご紹介させて頂きます。

 

1、「法定時間外労働時間」の把握・計算方法

アクセント三角(小:背景透明)「法定時間外労働時間」には、「2種類の法定時間外労働時間」があることから、

「法定時間外労働時間」を把握・計算するためには、

まず、「1日単位の法定時間外労働時間」を把握・計算し、

その後、「1週間単位の法定時間外労働時間」を把握・計算し、

①及び②で把握・計算した「1日単位の法定時間外労働時間」と「1週間単位の法定時間外労働時間」を合計して
最終的な法定時間外労働時間」を計算することが必要となります。

 

アクセント三角(小:背景透明)  すなわち、

 《 「1日単位の法定時間外労働時間」の把握・計算  》

1日の労働時間」から、

アクセント矢印(背景透明)1日単位の法定労働時間8時間)」控除して

 

1日単位の法定時間外労働時間」を把握・計算する※1とともに、

 

  脚注 ※1  

 

なお、『 上記で計算した「1日単位の法定時間外労働時間」』に「法定休日労働時間が含まれている場合には、

 

上記の計算結果」から更にその法定休日労働時間」を除外して「1日単位の法定時間外労働時間」を計算することが必要となります。

 

 《 「1週間単位の法定時間外労働時間」の把握・計算  》

1週間の労働時間」から、

アクセント矢印(背景透明)その1週間に行われた「法定休日労働時間※2

アクセント矢印(背景透明)その1週間に行われた「1日単位の法定時間外労働時間※3

アクセント矢印(背景透明)1週間単位の法定労働時間40時間又は44時間)」を控除して

 

1週間単位の法定時間外労働時間 を把握・計算し、

 

③ 《 「1日単位の法定時間外労働時間」及び「1週間単位の法定時間外労働時間」の合計計算  》

   アクセント丸(小:背景透明) 上記①で把握・計算した「1日単位の法定時間外労働時間」と

   アクセント丸(小:背景透明) 上記②で把握・計算した「1週間単位の法定時間外労働時間」とを合計して

 

最終的な法定時間外労働時間を把握・計算することが必要となります。

 

各種労働時間の計算①:法定時間外労働時間の計算

 

◆ 「1日単位の法定時間外労働時間」の計算上「法定休日労働時間」を除外する理由 ◆          

 

◆ 「1週間単位の法定時間外労働時間」の計算上「法定休日労働時間」を除外する理由 ◆         

 

◆ 「1週間の法定時間外労働時間」の計算上「1日単位の法定時間外労働時間」を控除する理由  ◆      

 

▶ 『「法定時間外労働時間」の把握・計算方法 』のリンクページ 

『「法定時間外労働時間の把握・計算方法 』につきましては、別途『 「法定労働時間」と「法定時間外労働時間」』というページの「 Ⅱ~Ⅳ 」でより詳細にご紹介させて頂いておりますので、必要がある場合には、当該ページをご覧いただきますようお願い致します。

 

▶ 「労働時間」「休憩時間」のリンクページ 

『「法定時間外労働時間」を把握・計算する 』ためには、その前提として『「労働時間」「休憩時間」の内容 』を適切に理解し把握して頂くことが必要となります。

このため、『「労働時間」について知っておいて頂きたいこと 』『「休憩時間」について知っておいて頂きたいこと 』を、別途『「労働時間の内容」及び「労働時間の測定単位 」』『 法定休憩時間 』というページに記載しておりますので、必要がある場合には、こちらのページもご一読頂きますようお願い致します。

 

 

2、「 法定休日労働時間 」の把握・計算方法

労働基準法 35条 」には、「労働者保護の観点」から、

会社等がその従業員に労働をさせる場合には、原則

① 毎週少くとも一回の休日 

又は

② 4週間を通じ4日以上の休日

を「法定休日」として与えなければならないと規定していますが、

 

アクセント三角(小:背景透明)この『「法定休日とすべき日 』に会社等が従業員を労働させた場合には、

『「法定休日とすべき日」に労働させた労働時間 』を「法定休日労働時間として把握・計算することが必要となります。

このため、

『「法定休日」とすべき日 』に労働がなされた場合には、

・『「法定休日」 の「暦日0:00~24:00)」』※1における「勤務時間」から

・『「法定休日」 の「暦日0:00~24:00)」』にとられた「休憩時間」を控除することにより

法定休日労働時間」を把握・計算することが必要となります。

 

各種労働時間の計算②:法定休日労働時間の計算

 

アクセント三角(小:背景透明)なお、「法定休日労働時間」が8時間を超えた場合であっても、

アクセント矢印(背景透明)8時間を超えた部分法定休日労働時間」は、「法定休日労働時間としてのみ※2取り扱い、

アクセント矢印(背景透明)当該「8時間を超えた部分法定休日労働時間」を『「法定休日労働時間 」と「法定時間外労働時間」とが重服した労働時間 である 』というような取り扱いはしませんので、

この点につきましては、お間違いのないようご留意下さい。

 

各種労働時間の計算③:法定休日労働時間の計算(法定外との関係)

 

◆ ※1:「法定休日労働時間」の測定単位 ◆              

 

◆ ※2:「法定時間外労働時間」との関係 ◆              

 

▶ 『「法定休日労働時間」の把握・計算方法 』のリンクページ 

『「法定休日労働時間の把握・計算方法 』につきましては、別途『 「法定休日」と「法定休日労働時間」 』というページの「 Ⅱ~Ⅳ 」でより詳細にご紹介させて頂いておりますので、必要がある場合には、当該ページをご覧いただきますようお願い致します。

 

 

3、「深夜労働時間」の把握・計算方法

労働基準法37条4項」では、「労働者保護の観点」から、

会社が「深夜時間帯22:00~05:00)」に従業員を労働させた場合には、

当該「深夜時間帯労働」に対しては、『「深夜労働」に対する「割増賃金」』を支払うことが必要となると規定しています。

 

このため、

早朝勤務等で「午前0:00から午前5:00」までの間に労働が行われた場合や、

夜間勤務や労働時間の延長等により「午後22:00から翌午前5:00」までの間に労働が行われた場合には、

・「 深夜時間帯における勤務時間 」 から

・「 深夜時間帯における休憩時間 を控除して

深夜労働時間」を把握・計算することが必要となります。

 

深夜労働時間:⑨深夜労働時間の計算

 

アクセント三角(小:背景透明)なお、

法定時間外労働」が「深夜時間帯に及んだ」ような場合には、

当該「深夜時間帯における法定時間外労働時間」は、『「法定時間外労働時間」と「深夜労働時間」とが重複した労働時間として取り扱うことが必要となり、

法定休日労働」が「深夜時間帯になされた」ような場合には、

当該「深夜時間帯における法定休日労働時間」は、『「法定休日労働時間」と「深夜労働時間」とが重複した労働時間として取り扱うことが必要となります。

 

各種労働時間の計算⑤:深夜労働時間の計算(法定外及び法定休日との関係)

 

◆ ※:「深夜労働時間」と「法定時間外労働時間」「休日労働時間」との取り扱い ◆    

 

▶ 『「深夜労働時間」の把握・計算方法 』のリンクページ 

『「深夜労働時間の把握・計算方法 』につきましては、別途『 深夜労働時間 』というページの「 」でより詳細にご紹介させて頂いておりますので、必要がある場合には、当該ページをご覧いただきますようお願い致します。

 

 

Ⅱ:「各種労働時間」の「把握・計算順序」 & 「把握・計算例示」

アクセント三角(小:背景透明)上記Ⅰにおきましては、「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算する方法を並列的ご紹介させて頂きましたが、

実務上「これらの労働時間」を把握・計算するためには、「特定の把握・計算順序」に従って把握することが必要となります。

このため、ここでは、下記1におきまして、『「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算するための計算順序 』についてご紹介させて頂きます。

 

アクセント三角(小:背景透明)また、下記2におきましては、「具体的な例示」を用いて『「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」の把握・計算方法  』をご紹介させて頂きます。

 

1、「各種労働時間」の把握・計算順序

アクセント矢印(背景透明)上記Ⅰ-2でご紹介させて頂きましたように、

法定休日労働時間」は、

他の「法定時間外労働時間」「深夜労働時間」の影響を受けない単独で決定される労働時間となります。

(「法定休日」が特定されれば、「法定休日労働時間」は「暦日単位単独で把握・計算されるものとなります。)

 

アクセント矢印(背景透明)また、上記Ⅰ-1でご紹介させて頂きましたように、

法定時間外の労働時間を把握・計算するためには、

その前提として「法定休日における労働が先に把握・計算されていることが必要となります。

(「1日単位1週間単位法定時間外労働時間」を把握・計算するためには、その計算過程において「法定休日労働時間」を除外して計算することが必要となります。)

 

アクセント三角(小:背景透明)このため、実務上「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算する場合には、

まず最初に、「法定休日労働時間」を把握・計算し、

その後法定時間外労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算することが必要となります。

 

各種労働時間の計算④:各種労働時間の計算順序

 

2、「各種労働時間」の把握・計算例示

◆ 設 例 ◆

・「1週間の起算日」が「日曜日」であり、「1週間の法定労働時間」が「40時間」である会社において、

・「土曜日」が「法定休日」として特定されている(又は 特定された)場合であり、

・「1週間の労働時間」が以下である場合には、

  日曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日
1日の勤務 9:00~13:00 9:00~18:00 9:00~19:00 9:00~18:00 9:00~19:00 9:00~23:00 9:00~13:00
1日の休憩 12:00~13:00 12:00~13:00 12:00~13:00 12:00~13:00 12:00~13:00

「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」は、以下のように把握・計算されます。

 

◆ 「各種労働時間」の計算 ◆

  日曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 合計時間
1日の勤務 9:00~13:00 9:00~18:00 9:00~19:00 9:00~18:00 9:00~19:00 9:00~23:00 9:00~13:00  
1日の休憩 12:00~13:00 12:00~13:00 12:00~13:00 12:00~13:00 12:00~13:00  
1日の労働時間 4時間 8時間 9時間 8時間 9時間 13時間 4時間 55時間
1 :法定休日労働時間             4時間 4時間
2①:日)法定外労働時間 1時間 1時間 5時間   7時間
2②:週)法定外労働時間 55時間 - (   4時間 + 7時間 + 40時間   ) 4時間
3 :深夜労働時間           1時間   1時間

 

【 1: 法定休日労働時間 】

土曜日の労働時間:4時間

 

【 2①:1日単位の法定時間外労働時間 】

1日単位の法定時間外労働時間 : 7時間

・火曜日:1時間 (勤務時間:10時間-休憩時間:1時間-法定労働時間:8時間)
・木曜日:1時間 (勤務時間:10時間-休憩時間:1時間-法定労働時間:8時間)
・金曜日:5時間 (勤務時間:14時間-休憩時間:1時間-法定労働時間:8時間)

 

【 2②:1週間単位の法定時間外労働時間 】

1週間単位の法定時間外労働時間 : 4時間

・1週間の労働時間55h) –  法定休日労働時間4h) – 1日単位の法定労働時間7h) – 1週間の法定労働時間40h

 

【 2③:法定時間外労働時間の合計 】

法定時間外労働時間 : 11時間

・1日単位の法定時間外労働時間:7時間 + 1週間単位の法定時間外労働時間:4時間

 

【 3:深夜労働時間 】

金曜日の22:00~23:00の労働時間 : 1時間

 

各種労働時間の計算⑥:各種労働時間の計算例示

 

 

Ⅲ:特殊ケースにおける「各種労働時間の把握・計算」

アクセント三角(小:背景透明)「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」の「各種労働時間」を把握・計算する場合におきまして、

  • 「1日の労働時間」が「暦日24:00)」を跨ぐ場合2暦日連続勤務の場合
  •  上記「2暦日連続勤務」に「法定休日労働が含まれる場合
  • 「給与計算対象期間における最終週」が「給与計算対象期間を跨ぐ場合

等の「特殊なケース」におきましては、『「各種の労働時間」の把握・計算にあたり、別途ご留意頂かなければならない事項 』が出てきます。

 

アクセント三角(小:背景透明)  従いまして、ここでは、上記の「3つの特殊ケース」におきまして『「各種の労働時間」の把握・計算にあたり別途ご留意頂くべき事項 』をご紹介させて頂きます。

 

1、「1日の労働時間」が「暦日(24:00)」を跨ぐ場合の留意点

「1日の労働時間」が「暦日24:00)」を跨ぐ場合には、

アクセント三角(小:背景透明)法定時間外労働時間を把握・計算するにあたり、

24:00以前の労働時間(当暦日における労働時間)」と「24:00以降の労働時間(翌暦日における労働時間)」を、

  • 『「出勤日」における「一連の継続した労働時間」』として取り扱うのか?
  • 24:00以前の労働時間(当暦日における労働時間)」を「出勤日の労働時間」とし、
    24:00以降の労働時間(翌暦日における労働時間)」を「出勤日翌日の労働時間」として、
    別々の労働時間」として取り扱うのか?

が問題となりますが、

 

アクセント三角(小:背景透明)  この点、「1日の労働時間」が「暦日24:00)」を跨ぐ場合に「法定時間外労働時間を把握・計算する場合には、

24:00以前の労働時間(当暦日における労働時間)」と「24:00以降の労働時間(翌暦日における労働時間)」を、

 ・「出勤日当日の労働時間」と「出勤日翌日の労働時間」に区分して把握するのではなく

 ・「出勤日当日」における「一連の継続した労働時間」として取り扱うことが必要となります。

 

アクセント三角(小:背景透明)  このため、「2暦日連続勤務」がなされた場合であって、

「2暦日連続勤務」が「翌日の所定労働時間の始業時刻までに終了する場合には、

・「2暦日連続勤務の始業時刻」から「2暦日連続勤務の終業時刻」までの「労働時間」を、
 「始業時刻が属する日出勤日当日)」の「一連の継続した労働時間」として取り扱い、

・「この一連の継続した労働時間を基礎として法定時間外労働時間を把握計算することが必要となり、

「2暦日連続勤務」が「翌日の所定労働時間の始業時刻以降に終了する場合には、

・「2暦日連続勤務の始業時刻」から「翌日の所定労働時間の始業時刻」までの「労働時間」を、
 「始業時刻が属する日出勤日当日)」の「一連の継続した労働時間」として取り扱い、

・「この一連の継続した労働時間を基礎として法定時間外労働時間を把握計算することが必要となりますので、

この点につきましては、ご留意頂ますようお願い致します。

 

労働時間:1日の労働時間の測定

 

▶  なお、この点につきましては、別途『 暦日を跨ぐ場合の「各種労働時間」の取り扱い 』の「」で詳細にご紹介させて頂いておりますので、このようなケースが発生した場合には、当該リンクページをご一読頂ますようお願い致します。

 

2、「2暦日連続勤務」に「法定休日労働」が含まれる場合の留意点

アクセント三角(小:背景透明) ・「1日の労働時間」が「暦日24:00)」を跨ぐ場合2暦日連続勤務)であっても、

    ・その「2暦日」に「法定休日となる日」が含まれている場合には、

上記Ⅰ-2でご紹介させて頂きましたように、

法定休日労働時間」は常に暦日0:00~24:00)」を単位として把握・計算しなければならないため、

 

このような場合には、

先ず、2暦日連続勤務のうち『「法定休日となる暦日」に行われた労働時間 』を「法定休日労働時間」として把握・計算し、
その後、2暦日連続勤務のうち『「法定休日とならない暦日」に行われた労働時間 』から「法定時間外労働時間を把握・計算することが必要となります。

 

アクセント三角(小:背景透明) すなわち、2暦日連続勤務において『「法定休日となる日 』が存在する場合におきましては、

「出勤日の当日」が「法定休日」である場合には、

先ずは、「始業時刻から24:00までの労働時間」を「法定休日労働時間」として把握・計算し、

その後、「24:00から終業時刻までの労働時間」から「法定時間外労働時間」を把握・計算することが必要となり、

 

「出勤日の翌日」が「法定休日」である場合には、

先ずは、「24:00から終業時刻までの労働時間」を「法定休日労働時間」として把握・計算し、

その後、「始業時刻から24:00までの労働時間」から「法定時間外労働時間」を把握・計算することが必要となります。

 

アクセント三角(小:背景透明) 従いまして、「2暦日連続勤務」の場合であり、『 その「2暦日」に「法定休日となる暦日」が含まれている場合 』には、

2暦日連続勤務」を「暦日ベース区分して

アクセント矢印(背景透明)法定休日となる暦日」に対して「法定休日労働時間」を把握・計算するとともに、

アクセント矢印(背景透明)法定休日とならない暦日」に対しては「1日単位法定時間外労働時間」等を把握・計算することが必要となりますので、

この点につきましては、ご留意頂ますようお願い致します。

 

2暦日連続労働時間:④2暦日連続勤務に法定休日がある場合の取扱

 

▶  なお、この点につきましては、別途『 暦日を跨ぐ場合の「各種労働時間」の取り扱い 』の「Ⅱ、Ⅲ」で詳細にご紹介させて頂いておりますので、このようなケースが発生した場合には、当該リンクページをご一読頂ますようお願い致します。

 

3、「給与計算対象期間における最終週」が「給与計算対象期間」を跨ぐ場合の留意点

「1週間単位の法定時間外労働時間」を把握・計算する場合には、
上記Ⅰ-1でご紹介させて頂きましたような計算を行うことが必要となりますが、

 

アクセント三角(小:背景透明)『「給与計算対象期間における最終週」の「1週間単位の法定時間外労働時間」』を算定する場合に、

 

アクセント矢印(背景透明)給与計算対象期間最終日」と「1週間の労働時間集計最終日」が一致していない場合には、
  (すなわち、「給与計算対象期間の最終週」が「給与計算対象期間を跨ぐ場合には、)

『「給与計算対象期間の最終週」における「1週間あたりの法定時間外労働時間」の計算 』は、

アクセント矢印(背景透明)週の途中まで」しか計算することができないため、

アクセント矢印(背景透明)その月給与計算対象期間」では確定せず、「翌月給与計算対象期間」にズレ込むこととなり、

 

アクセント矢印(背景透明)また、これとともに、

『「翌月の給与計算対象期間の1週目」における「1週間あたりの法定時間外労働時間」の計算 』は、

アクセント矢印(背景透明)週の途中から」しか計算することができないため、

アクセント矢印(背景透明)上記『「最終週における計算結果 』を引き継いで計算することが必要となります。

 

アクセント三角(小:背景透明)  すなわち、『「給与計算対象期間における最終週」の「1週間単位の法定時間外労働時間」』を算定する場合に、

給与計算対象期間最終日」と「1週間の労働時間集計最終日」が一致していない場合には、
  (「給与計算対象期間の最終週」が「給与計算対象期間を跨ぐ場合には、)

当月の給与計算対象期間における最終週の計算」及び「翌月の給与計算対象期間における1週目の計算」を行うにあたって、

『「1週間単位の法定時間外労働時間」の算定基礎となる労働時間 』の「繰越 & 引継」という特殊な計算を行って頂くことが必要となりますので、

この点につきましては、ご留意頂ますようお願い致します。

 

計算対象期間を跨ぐ週単位の法定外労働時間:②月跨ぎの「週単位の法定外労働時間の計算」

 

▶  なお、この点につきましては、別途『「給与計算対象期間」を跨ぐ「週単位の法定時間外労働時間」の計算 』で詳細にご紹介させて頂いておりますので、このようなケースが発生した場合には、当該リンクページをご一読頂ますようお願い致します。

 

 

Ⅳ:「各種労働時間の計算」と「勤怠管理簿の作成」につきまして

1、「各種労働時間の計算」と「勤怠管理簿の作成」

「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を適切に把握・計算するためには、

上記Ⅰ~Ⅲでご紹介させて頂きました『「各種の労働時間の計算方法等 』をご理解頂くとともに、

それら「各種の労働時間」を計算するための「基礎書類」となる

各従業員ごとの「始業時刻」「終業時刻」「休憩時間」等が記録された勤怠管理簿」』を作成することが必要となります。

 

アクセント三角(小:背景透明) 従いまして、適切に「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を把握・計算するためには、

その大前提として『 「従業員個人別」の「勤怠管理簿」』の作成が必要になるという実務上の難題が存在しますので、

この点につきましては、十分にご承知おき頂ますようお願い致します。

 

2、「エクセル勤怠管理簿」のご紹介

近年におきましては、「働き方改革法」により、当該「勤怠管理簿」の作成保存が必須となり、様々なソフト作成会社から簡単に「勤怠管理」を行うことができるソフトウェアが販売されています。

従いまして、「勤怠管理簿」を会社で作成する場合には、市販されている「勤怠管理ソフトウェア」等のご購入・ご利用もご検討頂ければと考えます。

 

◆ 弊税理士事務所・会計事務所が配布しております「勤怠管理簿」 ◆

なお、この点につきまして、弊会計事務所におきましては、

始業時間」「就業時間」「休憩時間入力することで、自動的に「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」を計算することができる「勤怠管理簿」を『 Excel「勤怠管理簿」の配布 』というページで配布しております。

・「勤怠管理簿」の作成にあまりコストを掛けたくない、
・従業員数などを考慮し、「本格的な勤怠管理ソフト」まで導入する必要がない、
・エクセルでできるだけ簡単に「勤怠管理簿」を作成したいなどの場合には、

一度、上記リンクページで配布させて頂いております「勤怠管理簿」をダウンロードしてお試し頂ければと思います。

 

 

税理士事務所・会計事務所からのPOINT

ここでは、『「法定手当(割増賃金)」の計算 』に必要となる『「各種労働時間(「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」)」の把握・計算方法 』について、ご紹介させて頂いております。

 

「各種労働時間」の把握・計算につきまして

「法定手当(割増賃金)」を計算する場合には、上記『「各種の労働時間」の把握・計算の必要性 』でご紹介させて頂きましたように、

「1時間あたりの賃金額」「各種労働時間に対する割増賃金率」及び「各種の労働時間」を把握・計算することが必要となりますが、

この「3つの計算要素」のうち、ここでご紹介させて頂いております『「各種労働時間」の把握・計算 』は、

・従業員ごとに「始業時刻」「終業時刻」「休憩時間」等の「勤怠管理」を行う必要がある

・「始業時刻」「終業時刻」「休憩時間」から「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」等を計算することが必要となる等から

実務上、最も「知識が必要となる作業」&「煩雑で時間がかかる作業」となります。

 

従いまして、「法定手当」を計算する場合には、上記でご紹介させて頂きました内容等を今一度ご確認頂き、
適切に「法定時間外労働時間」「法定休日労働時間」「深夜労働時間」等を把握・計算して頂ますようお願いいたします。

 

なお、当該ページでご紹介させて頂きました内容は、『「各種労働時間の計算」に対する「総論」的な内容 』となっておりますので、
『「各種労働時間の把握・計算」につきましての「より詳細な内容」 』につきましては、それぞれの「箇所」でご紹介させて頂いております「リンクページ」を一読頂ますようお願いいたします。