ここでは、「会社から保険者に納付する社会保険料の金額を確認するため」及び「給与計算時において控除する社会保険料の金額を算定するため」等に使用する「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」に関する「基礎的な事項」を、以下の項目に従って、ご紹介させて頂きます。

 

 

 

Ⅰ:「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の意義と改定時期

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の意義

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」とは、

各標準報酬月額各等級)」に対応する

  • 会社が保険者に支払わなければならない「健康保険料介護保険料金額」「厚生年金保険料金額」及び、
  • 従業員・役員個人が負担する健康保険料・介護保険料金額」』『従業員・役員個人が負担する厚生年金保険料金額」』

が記載されている「社会保険料の早見表」のことをいい、

この「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」は、

  • 『会社が保険者に納付する社会保険料の金額』を確認・算定する場合や
  • 『給与計算において給与・役員報酬から控除する社会保険料の金額』を算定する場合に

使用する資料となります。

 

「保険料率の改定時期」と「保険料額表の改定時期」

「健康保険料・介護保険料の金額」は、「健康保険・介護保険の保険料率」を基礎として計算されますが、

この「健康保険・介護保険の保険料率」は、

毎年、『「3月分の健康保険料・介護保険料」を算定する場合に使用される保険料率』から見直し改定されます。

 

このため、「健康保険料・介護保険料の金額」が記載されている「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」も、

毎年、『「3月分の健康保険料・介護保険料」を算定する場合に使用される「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」』から見直し改定されることとなります。

 

従いまして、

3月分の健康保険料・介護保険料」を確認する場合や、
・給与計算において「3月分の健康保険料・介護保険料の控除額」を算定する場合には、
「日本年金機構」のHPを確認し、『新たに公表される「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」』を使用することが必要となります。

 

なお、

・「3月分の健康保険料・介護保険料」は、4月保険者に納付されることから、
新たに公表される「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」』は、『4月保険者に納付される健康保険料・介護保険料」の算定時』から使用されることとなります。

・また「従業員・役員が負担するの3月分の健康保険料・介護保険料」は、『4月に支払われる「給与・役員報酬」で控除される』ことから、
新たに公表される「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」』は、『4月に支払われる給与・役員報酬」から控除する健康保険料・介護保険料」の算定時』から使用されることとなります。

 

【日本年金機構のHP上での「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」のダウンロード】

健康保険・厚生年金保険の料額表(保険料額表へのアクセス)

 

見出4 (参考)「厚生年金保険」の保険料率』の改定       

「厚生年金保険の保険料率」につきましては、平成29年9月の改定を最後に、18.3%で固定され、現状での改定は行われておりません。

このため、「厚生年金保険料率の改定」による『「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の改定』は現状行われておりません

 

見出4 (参考)  『「子ども・子育て拠出金」の拠出率』の改定                   

会社が保険者に対して支払うことが必要となる社会保険料には、「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金保険料」の他「子ども・子育て拠出金の支払が必要となります。

この『「子ども・子育て拠出金」の拠出率』は、毎年、『「4月分の子ども・子育て拠出金」を算定する場合に使用される保険料率』から見直し改定されます。

このため、「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」は、毎年、『「4月分の社会保険料」を算定する場合に使用される「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」』からも見直し改定され、日本年金機構のHPにて公開されます。

ただし、当該改定につきましては、
健康保険料・介護保険料の金額」及び「厚生年金保険料の金額」には、影響がない改定となります。

このため、給与計算において「控除する健康保険料・介護保険料の金額」「控除する厚生年金保険料の金額」を算定するためには、

3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」を使用し続けて頂いても問題はありません。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表(3月分と4月分の保険料額表の比較)

 

 

Ⅱ:「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の記載内容

・「会社が保険者に納付する社会保険料の金額」を算定するために、
・また「給与計算において控除する社会保険料の金額」を算定するために、この「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」を使用する場合には、
『「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」に記載されている内容』を理解しておくことが必要となります。

このため、ここでは『「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」に記載されている内容』をご紹介させて頂きます。

 

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の記載区分

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の記載事項は、大きく以下の記載区分に分けることができます。

A-1:「健康保険」「厚生年金保険」における「等級」及び「標準報酬月額」が記載された区分

A-2:「各等級」及び「各標準報酬月額」に対応する『「報酬月額の範囲』が記載された区分

B:「各等級」「各標準報酬月額」に対する「健康保険料介護保険料金額」及び「従業員・役員が負担する健康保険料介護保険料金額」が記載された区分

C:「各等級」「標準報酬月額」に対する「厚生年金保険料金額」「従業員・役員が負担する厚生年金保険料金額」が記載された区分

 

健康保険・厚生年金保険の料額表①

 

以下では、「各記載区分に記載されている内容」をご紹介させて頂きます。

 

A-1:「等級」及び「標準報酬月額」の記載区分

①「等級」の記載区分

下図①の部分には、

健康保険等級」及び「厚生年金保険等級」が記載されています。

(「厚生年金保険の等級」につきましては、( )書きされています。)

 

健康保険・厚生年金保険の料額表②(等級)

 

見出三角(小) 健 康 保 険( 介 護 保 険 )の 等 級

「健康保険・介護保険」におきましては、

見出(見出矢印:背景水色)「1ヶ月に支払われるの給与・役員報酬(「報酬月額」)」を一定間隔ごとに「1等級から50等級」に区切り、

見出(見出矢印:背景水色)「1等級から50等級」に対して、それぞれ50の標準報酬月額」が設定されています。

 

見出三角(小) 厚 生 年 金 保 険 の 等 級

「厚生年金保険」におきましては、

見出(見出矢印:背景水色)「1ヶ月に支払われるの給与・役員報酬(「報酬月額」)」を一定間隔ごとに「1等級から31等級」に区切り、

見出(見出矢印:背景水色)「1等級から31等級」に対して、それぞれ31の標準報酬月額」が設定されています。

 

②「標準報酬月額」の記載区分

下図②の部分には、

健康保険標準報酬月額」及び「厚生年金保険標準報酬月額」が記載されています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表③(標準報酬月額)

 

見出三角(小) 健 康 保 険( 介 護 保 険 )の 標 準 報 酬 月 額

「健康保険・介護保険」におきましては、

見出(見出矢印:背景水色)「1等級から50等級」に対して、それぞれ50の「標準報酬月額」が設定されています。

見出(見出矢印:背景水色)「健康保険の標準報酬月額」は、「最低等級1等級)の標準報酬月額」が58,000円となり、「最高等級50等級)の標準報酬月額」が1,390,000円となります。

 

見出三角(小) 厚 生 年 金 保 険 の 標 準 報 酬 月 額

「厚生年金保険」におきましては、

見出(見出矢印:背景水色)「1等級から31等級」に対して、それぞれ31の「標準報酬月額」が設定されています。

見出(見出矢印:背景水色)「厚生年金保険の標準報酬月額」は、「最低等級1等級)の標準報酬月額」が88,000円となり、「最高等級31等級)の標準報酬月額」が620,000円となります。

 

A-2:『「報酬月額」の範囲』の記載区分

下図A-2の部分には、

「各等級」及び「各標準報酬月額」に対応する『「報酬月額の範囲』が記載されています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表④(報酬月額の範囲)

 

見出三角(小) 健康保険(介護保険 )の『「報酬月額」の範囲』と「等級・標準報酬月額」

「健康保険・介護保険」におきましては、

・「報酬月額」が63,000円未満である場合には、最低等級の「1等級」となり、『この「1等級」に対する「標準報酬月額」』は58,000円となります。
・次に「報酬月額」が63,000円以上73,000円未満である場合には、「2等級」となり、『「2等級」に対する「標準報酬月額」』は68,000円となり、以下同様に「49等級」に対する「1,330,000円の標準報酬月額」までがそれぞれ設定されています。
・そして最終的に「報酬月額」が1,355,000円以上である場合には、最高等級である「50等級」となり、『この「50等級」に対する「標準報酬月額」』は、1,390,000円となります。

 

見出三角(小) 厚生年金保険の『「報酬月額」の範囲』と「等級・標準報酬月額」

「厚生年金保険」におきましては、

・「報酬月額」が93,000円未満である場合には、最低等級の「1等級」となり、『この「1等級」に対する「標準報酬月額」』は88,000円となります。
・次に「報酬月額」が93,000円以上101,000円未満である場合には、「2等級」となり、『「2等級」に対する「標準報酬月額」』は98,000円となり、以下同様に「30等級」に対する「590,000円の標準報酬月額」までがそれぞれ設定されています。
・そして最終的に「報酬月額」が605,000円以上である場合には、最高等級である「31等級」となり、『この「31等級」に対する「標準報酬月額」』は、620,000円となります。

 

見出三角(小) 健康保険と厚生年金保険の『「報酬月額」の範囲』の異同

見出(見出矢印:背景水色)最 低 等 級 の 設 定 の 違 い

「健康保険・介護保険」では、『「報酬月額」が63,000円未満』の場合が「最低等級1等級)」となりますが、
「厚生年金保険」では、『「報酬月額」が93,000円未満』の場合が「最低等級1等級)」となります。
また、「健康保険・介護保険」では、
・『「厚生年金保険の1等級」となる「報酬月額93,000円未満の範囲」』に対してより細分化された「1等級」から「4等級」が設定されています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表⑤(報酬月額の範囲と最低等級)

 

見出(見出矢印:背景水色)最 高 等 級 の 設 定 の 違 い

「健康保険・介護保険」では、『「報酬月額」が1,355,000円以上』の場合が「最高等級50等級)」となりますが、
「厚生年金保険」では、『「報酬月額」が605,000円以上』の場合が「最高等級31等級)」となります。
また、「健康保険・介護保険」では、
・『「厚生年金保険の31等級」となる「報酬月額605,000円以上の範囲」』に対してより細分化された「34等級」から「50等級」が設定されています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表⑥(報酬月額の範囲と最高等級)

 

見出(見出矢印:背景水色) 共  通  点

「健康保険・介護保険」と「厚生年金保険」との『「最低等級」「最高等級」の設定』につきましては、上記のような違いがありますが、

『「健康保険・介護保険」における「5等級から33等級」』と『「厚生年金保険」における「2等級から30等級」』、
すなわち『「報酬月額」が「93,000円以上~605,000円未満範囲」』におきましては、

・「各等級」に対して設定されている「報酬月額の範囲
・「各等級」に対して設定されている「標準報酬月額」は、

「健康保険・介護保険」と「厚生年金保険」で同じ金額となっています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表⑦(健康保険と厚生年金保険の共通点)

 

B:「健康保険に係る保険料」の記載区分

下図Bの部分には、

・「各等級」「各標準報酬月額」に対する「健康保険料介護保険料金額」及び
・「各等級」「各標準報酬月額」に対する「従業員・役員が負担する健康保険料介護保険料金額」が記載されています。

なお、「健康保険に係る保険料」の記載区分では、

・「健康保険に係る保険料のみが記載された区分(下図α)と

・『「健康保険に係る保険料」に「介護保険に係る保険料」を加えた保険料』が記載された区分に(下図β

分けて記載がなされており、

さらに、それぞれの記載区分では、

・「保険料率」が記載された区分

・「会社が保険者に納付する健康保険料金額保険料全額)」が記載された区分と

・「従業員・役員個人が負担する社会保険料金額保険料の半額)」が記載された区分とに

分けて記載がなされています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表⑧(健康保険料額・介護保険料額)

 

α:「健康保険に係る保険料」のみが記載された区分

下図αの部分には、

①「健康保険のみ保険料率

②「各等級」「各標準報酬月額」に対する「健康保険のみ保険料額
(会社が保険者に納付する健康保険料額

③「各等級」「各標準報酬月額」に対する『「健康保険のみの保険料額」のうち「従業員・役員個人が負担する健康保険料額」』

が記載されています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表⑨(健康保険料額のみ)

 

見出三角(小) 当 該「 保 険 料 額 」を 使 用 す る 場 面

見出(見出矢印:背景水色)従業員・役員の年齢が39歳以下である場合には、当該従業員・役員は「介護保険被保険者でないことから」
 ・「会社から保険者へ(当該従業員・役員分の)介護保険料を納付すること」は不要となり、
 ・また、「給与計算において当該従業員・役員から個人負担分の介護保険料を徴収すること」不要となります。

見出(見出矢印:背景水色)従業員・役員の年齢が65歳以上である場合には、当該従業員・役員は「介護保険第1号被保険者」となり、
「介護保険料」は、当該従業員・役員が全額負担し、当該従業員・役員が直接保険者に納付することとなるため、
 ・「会社から保険者へ(当該従業員・役員分の)介護保険料を納付すること」は不要となり、
 ・また、「給与計算において当該従業員・役員から個人負担分の介護保険料を徴収すること」も不要となります。

このため、上記のような場合には、
・「会社から保険者に納付する(当該従業員・役員分の)健康保険料・介護保険料の金額」は、「健康保険料の金額のみとなり、
・また、給与計算において「従業員・役員から徴収する健康保険料・介護保険料の金額」は、「健康保険料の金額のみとなります。

従いまして、

上記のように、従業員・役員の年齢が「39歳以下である場合」や「65歳以上である場合」には、

当該箇所(介護保険第2号被保険者に該当しない場合)に記載されている「健康保険料の金額」を使用して、
・「会社が保険者に納付する健康保険料の金額」や
・給与計算において「従業員・役員から徴収する健康保険料の金額」を算定します。

 

見出三角(小) 「保険料全額」欄の金額の計算式

なお、「会社が保険者に納付する健康保険料の金額(「全額」欄の金額)」は、以下の計算式により算定されています。

「健康保険に係る標準報酬月額」 × 「健康保険料のみの保険料率9.90%)」

 

見出三角(小) 「保険料の折半額」欄の金額の計算式

また、「保険料のうち従業員・役員が負担する健康保険料の金額(「折半額」欄の金額)」は、以下の計算式により算定されています。

「健康保険に係る標準報酬月額」 × 「健康保険料のみの保険料率(9.90%)」 × 1/2

 

β:『「健康保険」及び「介護保険」に係る保険料』が記載された区分

下図βの部分には、

①『「健康保険保険料率9.90%)」に「介護保険保険料率1.73%)」を加えた保険料率11.63%)』

②「各等級」「各標準報酬月額」に対する『「健康保険及び介護保険合計保険料額
(会社が保険者に納付する健康保険料介護保険料額

③「各等級」「各標準報酬月額」に対する『「健康保険・介護保険の合計保険料額」のうち「従業員・役員個人が負担する健康保険・介護保険料額」』

が記載されています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表⑩(健康保険料額+介護保険料額)

 

見出三角(小) 当 該「 保 険 料 額 」を 使 用 す る 場 面

見出(見出矢印:背景水色)従業員・役員の年齢が40歳以上64歳以下である場合には、当該従業員・役員は「介護保険第2号被保険者」となるため、
 ・「会社から保険者へ(当該従業員・役員分の)介護保険料を納付すること」、
 ・「給与計算において当該従業員・役員から個人負担分の介護保険料を徴収すること」が必要となります。

このため、上記のような場合には、
・「会社から保険者に対して納付する健康保険料・介護保険料の金額」は、「健康保険料の金額」及び「介護保険料の金額」となり、
・また、給与計算において「従業員・役員から徴収する健康保険料・介護保険料の金額」は、「健康保険料の金額」及び「介護保険料の金額」となります。

従いまして、

上記のように、従業員・役員の年齢が「40歳以上64歳以下である場合」には、

当該箇所(介護保険第2号被保険者に該当する場合)に記載されている「健康保険料・介護保険料の金額」を使用して、
・「会社が保険者に納付する健康保険料・介護保険料の金額」や
・給与計算において「従業員・役員から徴収する健康保険料・介護保険料の金額」を算定します。

 

見出三角(小)「保険料全額」欄の金額の計算式

なお、「会社が保険者に納付する健康保険料・介護保険料の金額(「全額」欄の金額)」は、以下の計算式により算定されています。

「健康保険に係る標準報酬月額」 × 「健康保険料・介護保険料の保険料率11.63%)」

 

見出三角(小)「保険料の折半額」欄の金額の計算式

また、「保険料のうち従業員・役員が負担する健康保険料・介護保険料の金額(「折半額」欄の金額)」は、以下の計算式により算定されています。

「健康保険に係る標準報酬月額」 × 「健康保険料・介護保険料の保険料率(11.63%)」 × 1/2

 

C:「厚生年金保険に係る保険料」の記載区分

下図Cの部分には、

①「厚生年金保険保険料率

②「各等級」「各標準報酬月額」に対する「厚生年金保険保険料額
(会社が保険者に納付する厚生年金保険料額

③「各等級」「各標準報酬月額」に対する『「厚生年金保険の保険料額」のうち「従業員・役員個人が負担する厚生年金保険料額」』

が記載されています。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表⑪(厚生年金保険料額)

 

見出三角(小)「保険料全額」欄の金額の計算式

なお、「会社が保険者に納付する厚生年金保険料の金額(「全額」欄の金額)」は、以下の計算式により算定されています。

「厚生年金保険に係る標準報酬月額」 × 「厚生年金保険料の保険料率18.30%)」

 

見出三角(小)「保険料の折半額」欄の金額の計算式

また、「保険料のうち従業員・役員が負担する厚生年金保険料の金額(「折半額」欄の金額)」は、以下の計算式により算定されています。

「健康保険に係る標準報酬月額」 × 「健康保険料・介護保険料の保険料率(18.30%)」 × 1/2

 

 

Ⅲ:「給与計算で控除する社会保険料」を算定する場合に使用する部分

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の記載内容につきましては、上記Ⅱでご紹介させて頂きましたようなものとなりますが、

ここでは、このことを踏まえ、

・給与計算において「給与・役員報酬から控除する健康保険料・介護保険料の金額」「給与・役員報酬から控除する厚生年金保険料の金額」を算定する場合に使用する『「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」箇所』につき、再度まとめてご紹介させて頂くとともに、

・「例示」を用いて、『具体的な「控除金額」の算定方法』をご紹介させて頂きます。

 

「給与計算で控除する社会保険料」を算定する場合に使用する部分

見出(見出矢印:背景水色)給与計算において「給与・役員報酬から控除する健康保険料・介護保険料の金額」は、

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」のうちの「健康保険料の折半額」部分となり、
(  下図①  又は  下図②  の部分)

見出(見出矢印:背景水色)給与計算において「給与・役員報酬から控除する厚生年金保険料の金額」は、

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」のうちの「厚生年金保険料の折半額」部分となります。
(  下図③  の部分)

 

すなわち、

見出三角(小)「従業員・役員の年齢」が、「39歳以下又は65歳以上」である場合には、

・給与計算で控除する「健康保険料・介護保険料の金額」を算定するためには、「下図①の金額」を使用し、

・給与計算で控除する「厚生年金保険料の金額」を算定するためには、「下図③の金額」を使用します。

見出三角(小)他方「従業員・役員の年齢」が、「40歳以上64歳以下」である場合には、

・給与計算で控除する「健康保険料・介護保険料の金額」を算定するためには、「下図②の金額」を使用し、

・給与計算で控除する「厚生年金保険料の金額」を算定するためには、「下図③の金額」を使用します。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表(社会保険料の控除額計算で使用する部分)

 

例示によるご紹介

「従業員・役員の年齢」及び「従業員・役員の標準報酬月額」が以下のような場合には、
給与計算において「給与・役員報酬から控除する社会保険料の金額」は、それぞれ以下のような金額となります。

 

例示1

・「従業員・役員の年齢」が66歳であり、
・「健康保険料の標準報酬月額」が680,000円、「厚生年金保険料の標準報酬月額」が620,000円である場合には、

・「給与・役員報酬から控除する健康保険料等の金額」は 33,660円
・「給与・役員報酬から控除する厚生年金保険料の金額」は 56,730円となります。

控除する社会保険料の決定(例示2-1)

 

例示2

・「従業員・役員の年齢」が41歳であり、
・「健康保険料の標準報酬月額」が360,000円、「厚生年金保険料の標準報酬月額」が360,000円である場合には、

・「給与・役員報酬から控除する健康保険料等の金額」は 20,934円
・「給与・役員報酬から控除する厚生年金保険料の金額」は 32,940円となります。

 

例示3

・「従業員・役員の年齢」が38歳であり、
・「健康保険料の標準報酬月額」が68,000円、「厚生年金保険料の標準報酬月額」が88,000円である場合には、

・「給与・役員報酬から控除する健康保険料等の金額」は 3,366円
・「給与・役員報酬から控除する厚生年金保険料の金額」は 8,052円となります。

控除する社会保険料の決定(例示2-7)

 

 

Ⅳ:「保険者に納付する社会保険料の金額」を算定する場合に使用する部分

・ここでは、
会社から保険者に納付する健康保険料・介護保険料の金額」「会社から保険者に納付する厚生年金保険料の金額」を算定する場合に使用する『「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」箇所』につき再度まとめてご紹介させて頂くとともに、

・「例示」を用いて、『具体的な「保険者への社会保険料の納付額」の算定方法』をご紹介させて頂きます。

 

「保険者への社会保険料の納付額」を算定する場合に使用する部分

1、従業員・役員ごとの保険者への納付額

見出(見出矢印:背景水色)会社から保険者に納付する(従業員・役員ごとの)健康保険料・介護保険料の金額」は、

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」のうちの「健康保険料の全額」部分となり、
(  下図①  又は  下図②  の部分)

見出(見出矢印:背景水色)会社から保険者に納付する(従業員・役員ごとの)厚生年金保険料の金額」は、

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」のうちの「厚生年金保険料の全額」部分となります。
(  下図③  の部分)

見出(見出矢印:背景水色)さらに会社から保険者に納付する社会保険料では、「子ども・子育て拠出金」の納付も必要となることから、

「従業員・役員の厚生年金保険の標準報酬月額」に「子ども・子育て拠出率下図④)」を掛けた金額を保険者に納付することが必要となります。

 

すなわち、

見出三角(小)「従業員・役員の年齢」が、「39歳以下又は65歳以上」である場合には、

・「健康保険料・介護保険料の保険者への納付額」を算定するためには、「下図①の金額」を使用し、

・「厚生年金保険料の保険者への納付額」を算定するためには、「下図③の金額」を使用し、

・「子ども・子育て拠出金の保険者への納付額」は、「厚生年金の標準報酬月額」に「下図④の率」を掛けて算定します。

見出三角(小)他方「従業員・役員の年齢」が、「40歳以上64歳以下」である場合には、

・「健康保険料・介護保険料の保険者への納付額」を算定するためには、「下図②の金額」を使用し、

・「厚生年金保険料の保険者への納付額」を算定するためには、「下図③の金額」を使用し、

・「子ども・子育て拠出金の保険者への納付額」は、「厚生年金の標準報酬月額」に「下図④の率」を掛けて算定します。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表(会社から保険者への納付額算定で使用する部分)

 

2、会社から保険者への納付合計額

なお「会社から保険者への社会保険料の納付合計額」につきましては、

上記で従業員・役員ごとに算定した「健康保険料・介護保険料納付額」「厚生年金保険料納付額」「子ども・子育て拠出金納付額」を合計した金額となります。

 

例示によるご紹介

「従業員・役員の年齢」及び「従業員・役員の標準報酬月額」が以下のような場合には、
「会社から保険者に納付する社会保険料の金額」は、以下のような金額となります。

 

見出4 設 例                                   

会社の従業員・役員が以下3名であると仮定します。

従業員・役員①

・年齢は、66歳であり、
・「健康保険料の標準報酬月額」は680,000円、「厚生年金保険料の標準報酬月額」は620,000円であると仮定します。

従業員・役員②

・年齢は、41歳であり、
・「健康保険料の標準報酬月額」は360,000円、「厚生年金保険料の標準報酬月額」は360,000円であると仮定します。

従業員・役員③

・年齢は、38歳であり、
・「健康保険料の標準報酬月額」は68,000円、「厚生年金保険料の標準報酬月額」は88,000円であると仮定します。

 

見出4 会社から保険者に納付する社会保険料額                    

「会社から保険者に納付する各社会保険料の金額」及び「会社から保険者に納付する社会保険料の合計額」は、
「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」から以下の金額となります。

 

健康保険・厚生年金保険の料額表(会社から保険者への納付額算定の例示)

 

健 康 保 険 料 額

67,320.0円 + 41,868.0円 + 6,732.0円 = 115,920.0円

計算式で算定する場合:( 680,000 + 68,000 )× 9.90% + 360,000 × 11.63% = 115,920.0円

 

厚 生 年 金 保 険 料 額

113,460.00円 + 65,880.00円 + 16,104.00円 = 195,444.00円

計算式で算定する場合:( 620,000+ 360,000 + 88,000 )× 18.30% = 195,444.00円

 

子 ど も・ 子 育 て 拠 出 金 額

( 620,000 + 360,000 + 88,000 )  × 0.29% = 3,097.20円

 

社 会 保 険 料 等 の 納 付 金 額

115,920円 + 195,444円 + 3,097円 = 314,461円

 

見出4 (参考)会 社 の 負 担 金 額                          

なお、実質的な社会保険料に係る「会社の負担金額」は、

保険者に納付する社会保険料額 - 従業員・役員から徴収する社会保険料額

で計算されるため、上記設例におきましては、

314,461円 - 健康保険等徴収額:57,960円 - 厚生年金保険料徴収額:97,722円 = 158,779円

となります。

 

 

税理士事務所・会計事務所からのPOINT

ここでは、「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」に関する「基礎的な事項」をご紹介させて頂いておりますが、
当該「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」は、給与計算において「控除する社会保険料額」を算定する場合に「必須となるもの」であることから、

  • 「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の改定時期や
  • 「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」に記載されている内容につきましては、

十分にご理解頂くことが必要であると考えます。

 

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の改定につきまして

上記Ⅰでご紹介させて頂きましたように、「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」は、毎年「3月分の社会保険料の算定」時において改定がなされるものとなるため、

4月に支払う給与計算を行う場合には、必ず日本年金機構のHPで『新しく改定された「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」』をダウンロードして、ご使用頂ますようお願い致します。

 

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の記載内容につきまして

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」は、様々な情報が集約して記載されているために、
初めて「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」をご覧になられる方にとりましては、少し分かりづらいところもあると思いますが、
・まずは、当該「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」に記載されているのはどのような事項であるか?を大きく捉えて、
・その後、少しずつそれぞれの内容をご理解頂くのが良いかと考えます。

 

また、「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」の記載内容を理解するためには、その前提として、

  • 社会保険における「等級」や「標準報酬月額」
  • またそれらの前提となる「報酬月額」の理解
  • 「介護保険制度」の理解等 も必要となります。

このため、上記Ⅱにおきましては、できる限りこれらの周辺情報についても付加してご紹介させて頂きております。
(ただ、かえって分かりづらいと思われる部分もあるとは思いますが、ご了承頂ますようお願い致します。)

 

給与計算において使用する部分のご紹介上記Ⅲの記載部分)

「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」を実務上利用する場合に最も重要となる部分が、上記Ⅲでご紹介させて頂いております部分となります。

従いまして、上記Ⅲでご紹介させて頂きました内容につきましては、是非十分ご理解頂ますようお願い致します。