ここでは、『「障害者控除の対象となる人」の定義・条件』及び『「扶養控除等申告書」への記載方法』などを、以下の事項に従い、ご紹介させて頂きます。

 

 

 

Ⅰ:所得税法における『「障害者」の条件』と『「障害者」の種類』

見出(見出矢印:背景水色)「従業員・役員本人」「従業員・役員の同一生計配偶者」「従業員・役員の扶養親族」が、『「障害者控除の対象』となるためには、
まず、それらの方が『「所得税法で定める障害者」』に該当することが必要となります。

見出(見出矢印:背景水色)また、「所得税法」におきましては、
「障害者」を「障害者の方の障害の程度」「障害者の方の同居の有無」により、「一般の障害者」「特別障害者」「同居特別障害者」に分類しています。

 

このため、ここでは、まず初めに、

  • 下記1で『所得税法で定める「障害者に該当するための条件』を、
  • 下記2で『所得税法で定める「障害者の種類』をご紹介させて頂きます。

 

1、所得税法で定める『「障害者」に該当するための条件』

「所得税法」におきましては、
・「障害の状態」が「下記1~8の上段」に該当する場合、その方を「障害者」とし、
・「上記の障害者」のうち、「特に障害の程度が重い方」を「特別障害者」としています。(下記1~8の下段

 

精神上の障害」により『「事理を弁識する能力」を欠く常況にある人』
特別障害者条件 上記に該当する場合には、すべて特別障害者」となります。
児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定により、『「知的障害者」と判定された人』
特別障害者条件 上記のうち「重度の知的障害者」と判定された人は、「特別障害者」となります。
「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」の規定により『「精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人』
特別障害者条件 上記のうち「障害等級1級」と記載されている人は、「特別障害者」となります。
「身体障害者福祉法」の規定により交付を受けた「身体障害者手帳」に、『「身体上の障害がある人」として記載されている人』
特別障害者条件 上記のうち「障害の程度1級又は2級」と記載されている人は、「特別障害者」となります。
『「精神」又は「身体」に障害のある年齢が満65歳以上の人』で、その「障害の程度」が12又は4に掲げる人に準ずるものとして『「市町村長」等や「福祉事務所長の認定を受けている人』
特別障害者条件 上記のうち「特別障害者に準ずるものとして『「市町村長」「特別区区長」や「福祉事務所長の認定を受けている人』は、「特別障害者」となります。
「戦傷病者特別援護法」の規定により『「戦傷病者手帳の交付を受けている人』
特別障害者条件 上記のうち「障害の程度」が『「恩給法」に定める特別項症から第3項症までの人』は、「特別障害者」となります。
「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の規定により『「厚生労働大臣の認定を受けている人』
特別障害者条件 上記に該当する場合には、すべて「特別障害者」となります。
その年の12月31日の現況で『引き続き6ヶ月以上にわたって「身体の障害」により「寝たきりの状態」で、「複雑な介護を必要とする人』
(介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態にあると認められる人)
特別障害者条件 上記に該当する場合には、すべて「特別障害者」となります。

 

2、所得税法上の「障害者」の種類

「所得税法」におきましては、
「障害者の方の障害の程度」「障害者の方本人配偶者生計を一にする親族との同居の有無」により、
「障害者」を以下の「一般の障害者」「特別障害者」「同居特別障害者」に分類しています。
(なお、この分類により、年末調整等で所得から控除できる「所得控除金額が異なることとなります。)

 

1)  一般の障害者

上記1の『(特別障害者の条件でない)「障害者」の条件』に該当する場合には、

所得税法上の「一般の障害者」に該当することとなります。

 

2)  特別障害者

上記1の『「特別障害者」の条件』に該当する場合には、

所得税法上の「特別障害者」に該当することとなります。

 

3)  同居特別障害者

同一生計配偶者」又は「扶養親族」が

  • 『上記2)の「特別障害者」』に該当する場合であって、
  • 『「従業員・役員本人」「従業員・役員の配偶者」「従業員・役員と生計を一にする親族」』のいずれかと「同居を常※1としている場合には、

当該「特別障害者」は、

所得税法上の「同居特別障害者』に該当することとなります。

 

※1:「同居を常としている」とは

見出丸(小)老人ホーム」などへ入所している場合は、「同居を常にしている」とはいえません
生活の本拠が「老人ホームなどに移転していると考えられるため)

見出丸(小)   他方、「病気の治療」のため入院していることにより「従業員・役員」等と別居している場合は、
その期間が結果として1年以上といった長期にわたるような場合であっても、「同居に該当するものと判断されます。
(入院等につきましては、結果的に長期のものとなっても、あくまで一時的なものであり、生活の本拠は「自宅」であると考えるため)

 

 

Ⅱ:「障害者控除の対象となる人」の条件

所得税法で「障害者控除」を受けるためには、

・「その対象となる人」が上記Ⅰの「障害の状態」にあることが必要となりますが、

・「その障害者」が「従業員・役員本人」「従業員・役員の配偶者」「従業員・役員の親族」のいずれであるかによって、「その他の条件」が必要となることがあります。

 

このため、ここでは、
所得税で「障害者控除を受けるための「その他の条件」』をご紹介させて頂きます。

 

1、「従業員・役員本人」が「障害者」である場合

「従業員・役員ご本人」が『「一般の障害者」「特別障害者」に該当する「障害の状態」』である場合には、

その他条件なく、「障害者控除」を受けることができます

 

2、「従業員・役員の配偶者」が「障害者」である場合

「従業員・役員の配偶者」が、『「障害者控除の対象』となるためには、

「従業員・役員の配偶者」が「一般の障害者」「特別障害者」に該当する「障害の状態であるとともに
配偶者」が「従業員・役員本人の同一生計配偶者」であることが要件となります。

 

3、「従業員・役員の親族」が「障害者」である場合

「従業員・役員の親族」が、『「障害者控除の対象』となるためには、

「従業員・役員の親族」が「一般の障害者」「特別障害者」に該当する「障害の状態であるとともに
親族」が「従業員・役員本人の扶養親族」であることが要件となります。

 

 

Ⅲ:「同一生計配偶者」の定義と条件

「従業員・役員の配偶者」が「障害者控除」を受けるためには、上記Ⅱでご紹介させて頂きましたように、

配偶者」が「同一生計配偶者」であることが必要となります。

このため、ここでは「従業員・役員の配偶者」が「障害者控除の対象」となるための追加要件である「同一生計配偶者」の定義条件をご紹介させて頂きます。

 

1、「同一生計配偶者」の定義

1)平成31年度(令和元年度)の「同一生計配偶者」の定義

「同一生計配偶者」とは、

・従業員・役員本人と「生計を一にする配偶者」であり、

・かつ、『その配偶者の平成31年度中の合計所得見積金額」』が38万円以下である配偶者をいいます。

当該「同一生計配偶者の定義」は、「平成31年度分の扶養控除等申告書」において「配偶者」が「障害者控除の対象となる配偶者に該当するか否か」を判断する場合に使用する定義となります。

 

2)令和2年度の「同一生計配偶者」の定義

「同一生計配偶者」とは、

・従業員・役員本人と「生計を一にする配偶者」であり、

・かつ、『その配偶者の令和2年度中の合計所得見積金額」』が48万円以下である配偶者をいいます。

 令和2年度におきましては、「配偶者の合計所得(見積)金額」が、平成31年に比較して10万円増加しています。

当該「同一生計配偶者の定義」は、「令和2度分の扶養控除等申告書」において、「配偶者」が「障害者控除の対象となる配偶者に該当するか否か」を判断する場合に使用する定義となります。

 

2、「同一生計配偶者」の条件

『「同一生計配偶者」の定義』は、上記1でご紹介させて頂きましたものとなりますが、

ここでは、この定義に基づき、『「同一生計配偶者」のそれぞれの条件』を詳しくご紹介させて頂きます。

 

条件1:「本人」と「生計を一にする配偶者」であるという条件

「配偶者」が「障害者控除の対象となる配偶者」に該当するためには、

「配偶者」が「従業員・役員本人」と「生計を一にしている配偶者」であることが条件となります。

 

見出三角(小)「 生 計 を 一 に す る 」とは

日常の生活の資共にすることをいいます。

見出(見出矢印:背景水色)勤務の都合により家族と別居している又は配偶者が療養などのために別居している場合であっても、

  • 生活費又は療養費などを常に送金しているときや、
  • 日常の起居を共にしていないが、勤務の余暇には起居を共にしているときは、

「生計を一にする」ものとして取り扱われます

 

見出三角(小)「配 偶 者 」の条件

見出(見出矢印:背景水色)所得税法における「障害者控除の対象となる配偶者」であるためには、「民法の規定による配偶者」であることが必要となります。

⇒このため、「婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様にあるような場合内縁状態にある方)」は、
民法の規定による配偶者でないため、「障害者控除の対象となる配偶者」にはなれません

 

見出(見出矢印:背景水色)また、『「配偶者」に対して「青色事業専従者として給与等が支払われている場合」』や『「配偶者」が「白色事業専従者である場合」』には、当該「配偶者」は、「障害者控除の対象となる配偶者」にはなれません

⇒この点、上記に該当する「青色事業専従者」「白色事業専従者」とは、
「従業員・役員本人」や「従業員・役員本人と生計を一にする者」の青色事業専従者・白色事業専従者になっている場合が該当し
⇒他方、「従業員・役員本人と生計を一にしない者」の青色事業専従者・白色事業専従者になっている場合には、上記の「青色事業専従者」「白色事業専従者」には該当しません

 

条件2:「配偶者」の「合計所得(見積)金額」の条件

「配偶者」が「障害者控除の対象となる配偶者」に該当するためには、

配偶者」のその年度における合計所得見積金額」が一定金額以下であることが必要となります。

この点、

  • 平成31年令和1年)におきましては、「38万円以下
  • 令和2年におきましては、「48万円以下であることが必要となります。

 

見出三角(小)「 合 計 所 得 」とは

見出(見出矢印:背景水色)大雑把にいいますと、

「給与所得」「退職所得」「事業所得」「不動産所得」「利子所得」「配当所得」「雑所得(公的年金所得を含む)」「一時所得」「譲渡所得」「山林所得」の10種類の所得を「合計した所得」をいいます。

⇒このため、「給与所得以外にも「上記に該当する所得」がある場合には、その所得金額を合計することが必要となります。

見出(見出矢印:背景水色)また上記の「合計所得」は、

  • 「収入金額」ではなく、
  • 収入金額」から「必要経費額」や「各種の控除金額」を差引いた後の「所得金額」をいいます。

 

見出三角(小)『「所得の見積額」で判断される場面』と『「所得の確定額で判断される場面』

見出(見出矢印:背景水色)「所得の見積額」で判断される場面

扶養控除等申告書」の提出は、「通常暦年度の初め」や「新入社員の入社時新任役員の就任時」に従業員・役員から会社に提出されるものとなります。

このため『「扶養控除等申告書の提出時点で判断する「所得の金額」』は、あくまでその年度の所得の見積額」で判断することとなります。

見出(見出矢印:背景水色)「所得の確定額」で判断される場面

他方、「年末調整時において『「配偶者」が「障害者控除の対象となる配偶者」に該当するか否か』の判断は、

あくまで、その年度の年末時点」におけるその年度の所得の確定金額」で判断することが必要となります。

 

参考:「同一生計配偶者」と「源泉控除対象配偶者」との違い

扶養控除等申告書」には、「配偶者」に対して、

『「同一生計配偶者」という概念』とともに、『「源泉控除対象配偶者」という概念』の2つの概念が登場しますが、

扶養控除等申告書:源泉控除対象配偶者と同一生計配偶者

「この両者の概念」には、以下のような相違があります。

 

【共通点】

条件 同一生計配偶者 源泉控除対象配偶者
生計を一にする配偶者 ともに「従業員・役員本人と生計を一にする配偶者」であることが必要となります。

『「同一生計配偶者」という概念』及び『「源泉控除対象配偶者」という概念』ともに、
「配偶者」は『「従業員・役員本人」と「生計を一にする配偶者」』であることが必要となります。

 

【異なる点】

条件 同一生計配偶者 源泉控除対象配偶者
従業員・役員本人の
所得の条件※1
なし。

合計所得見積金額」が、

900万円以下」であることが必要。

配偶者の
所得の条件※2

合計所得見積金額」が、

  • 平成31年度では「38万円以下
  • 令和2年度では「48万円以下

であることが必要。

合計所得見積金額」が、

  • 平成31年度では「85万円以下
  • 令和2年度では「95万円以下

であることが必要。

 

※1: 「従業員・役員本人」の「合計所得の条件」

・『「同一生計配偶者」という概念』では『「従業員・役員本人」についての「合計所得」の条件』はありませんが、
・『「源泉控除対象配偶者」という概念』では、『「従業員・役員本人」について「合計所得見積額」が900万円以下であること』が必要となります。

 

※2: 「配偶者」の「合計所得の条件」

・『「同一生計配偶者」という概念』では、『「配偶者」について「合計所得(見積)額」が38万円以下令和2年以降48万円以下)であること』が必要となります。
・他方、『「源泉控除対象配偶者」という概念』では、『「配偶者」について「合計所得見積額」が85万円以下令和2年以降95万円以下)であること』が必要となります。

 

見出4 「障害者控除の対象となる配偶者」の範囲の注意点               

扶養控除等申告書」に記載が要求される
源泉控除対象配偶者」と「障害者控除の対象となる同一生計配偶者」につきましては、上記のような違いがあることから、

『「源泉控除対象配偶者に該当しない配偶者』であっても「障害者控除の対象となる同一生計配偶者に該当する場合があります。

このため、「障害者控除の対象となる同一生計配偶者」を「扶養控除等申告書」に記載する場合には、この点をご確認頂ますようお願い致します。

 

扶養控除等申告書:源泉控除対象配偶者と同一生計配偶者の条件比較図

 

 

Ⅳ:「障害者控除」の対象となる「親族」の条件

「従業員・役員の親族」が「障害者控除」を受けるためには、上記Ⅱでご紹介させて頂きましたように、

親族」が「扶養親族」であることが必要となります。

このため、ここでは「従業員・役員の親族」が「障害者控除の対象」となるための追加要件である「扶養親族」の定義・条件をご紹介させて頂きます。

 

1、「扶養親族」の定義

「扶養親族」とは、
その年12月31日(納税者が年の中途で死亡し又は出国する場合は、その死亡又は出国の時)の現況で、次の四つの要件すべてを満たす人をいいます。

(1) 「従業員・役員本人」の「配偶者以外の親族6親等内の血族及び3親等内の姻族)」であること。
   又は「都道府県知事から養育を委託された児童」や「市町村長から養護を委託された老人」であること。

(2) 「従業員・役員本人」と生計を一にしている」こと。

(3) 平成31年度においては、「その親族の年間の合計所得見積金額」が38万円以下であること。
   令和2年度以降においては、「その親族の年間の合計所得見積金額」が48万円以下であること。

(4) 「青色申告者の事業専従者」としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと。
   又は「白色申告者の事業専従者でないこと。

 

2、「扶養親族」の条件

『「扶養親族」のそれぞれの条件』につきましては、別途『控除対象扶養親族』の「Ⅰ:「扶養親族」の定義と条件」において、ご紹介させて頂いておりますので、必要がある場合には、当該リンクページを御覧下さい。

 

3、「控除対象扶養親族」と「障害者控除の対象となる扶養親族」の違い

「扶養控除等申告書」におきましては、「扶養親族」に対して、

『「障害者控除の対象となる扶養親族」という概念』とともに、『「控除対象扶養親族」という概念』の2つの概念が登場しますが、

扶養控除等申告書:控除対象扶養親族と障害者控除対象扶養親族

「この両者の概念」には、以下のような違いがあります

 

見出丸(小)障害者控除の対象となる扶養親族」では、

「障害者の方」が「16歳未満の扶養親族」であっても「障害者控除対象となります」が、

 

見出丸(小) 他方、「控除対象扶養親族」では、

16歳未満の扶養親族」は、「控除対象扶養親族」にはなれません

 

見出4 「障害者控除の対象となる扶養親族」の範囲の注意点              

上記のように「控除対象扶養親族」では、「16歳未満の扶養親族その対象となりませんが、

障害者控除の対象となる扶養親族」では、「16歳未満の扶養親族」もその対象となります

このため、「障害者控除の対象となる扶養親族」を「扶養控除等申告書」に記載する場合には、この点をご確認頂ますようお願い致します。

 

扶養控除等申告書:控除対象扶養親族と障害者控除対象扶養親族の条件比較図

 

 

Ⅴ:「障害者控除の対象となる人」の「扶養控除等申告書」への記載

「従業員・役員本人」「従業員・役員の同一生計配偶者」「従業員・役員の扶養親族」が、「障害者控除の対象となる人」に該当する場合には、

「扶養控除等申告書」に「障害者控除の対象となる人の情報」を記載して、従業員・役員から会社に報告することが必要となります。

 

1、「障害者控除の対象となる人」の記載

「従業員・役員本人」が「障害者控除の対象となる人」に該当する場合には、下図①に「」を記載します。
(「一般の障害者」に該当する場合にはその欄に、「特別障害者」に該当する場合にはその欄に「」をします。)

 

「従業員・役員の同一生計配偶者」が「障害者控除の対象となる人」に該当する場合には、下図②に「」を記載します。
(「一般の障害者」に該当する場合にはその欄に、「特別障害者」に該当する場合にはその欄に、「同居特別障害者」に該当する場合にはその欄に「」をします。)

 

「従業員・役員の扶養親族」が「障害者控除の対象となる人」に該当する場合には、下図③に「」を記載するとともに「その人数」を記載します。
(「一般の障害者」に該当する場合にはその欄に、「特別障害者」に該当する場合にはその欄に、「同居特別障害者」に該当する場合にはその欄に「」及び「その人数」を記入します。)

 

扶養控除等申告書:障害者控除対象者の記載①

 

2、『「障害者控除の対象となる人」の情報』の記載

1)「障害の状態」「障害の程度」等の記載(  必 須 記 載  )

「障害者控除の対象となる人」の下記①②の事項を下図④に記載します。

障害の状態」又は「交付を受けている手帳等の種類交付年月日

障害の程度障害の等級)」などの障害者・特別障害者に該当する事実

を記載します。

 

2)『「障害者控除の対象となる人」の氏名等の情報』の記載

「障害者控除の対象となる人」が、

「従業員・役員本人」「従業員・役員の源泉控除対象配偶者」「従業員・役員の控除対象扶養親族以外の場合※1には、

「障害者控除の対象となる人」の下記①~⑧の事項を下図④に記載します。

その人の「氏名」  特別障害者」である場合には「同居の有無」  個人番号  住所又は居所

生年月日  ⑥従業員・役員本人との続柄  

「障害者控除の対象となる人」の『その年度中の「合計所得見積金額」』※23

「障害者控除の対象となる人」が「非居住者」である場合には、
 「その旨」及び「その年度中に送金等をした金額の合計額

※1:「障害者の方」が「従業員・役員本人」「従業員・役員の源泉控除対象配偶者」「従業員・役員の控除対象扶養親族」のいずれかである場合には、
「扶養控除申告書」の「本人情報、「A 源泉控除対象配偶者、「B 控除対象扶養親族に、上記の必要情報が既に記載されているため、当該箇所での記載は不要となります。

※2:「合計所得(見積)金額」は、
「扶養控除等申告書」を提出する時点では、その年度における所得の見積額」を記載します。
(なお、当該「所得見積金額」と年度末における所得確定金額」とに差異が生じる場合には、「下記Ⅳ-3による変更報告」が必要となります。)

※3:「合計所得(見積)金額」が「0円」である場合には、「空欄にせず、「0円と記載して下さい

 

扶養控除等申告書:障害者控除対象者の記載②

 

見出三角(小)「 非 居 住 者 」に該当する場合

「非居住者」とは、

「国内に住所を有せず」かつ「現在まで引き続いて1年以上国内に居所を有しない者」をいいますが、

「上記④に記載された人」が「非居住者」に該当する場合には、

  • 『「④に記載された人」が「本人の親族であることを証明するために、
    親族関係書類」を「扶養控除等申告書の提出時添付し、
  • また、『「④に記載された人」が「本人」と「生計を一にすること」』を証明するために、
    その年度の最後の給与が支払われるまでに(≒年末調整時まで)に「送金関係書類」を会社に提出することが必要となります。

親族関係書類」とは、以下1又は2の書類となります。

  1. 戸籍の附票の写し」等及びパスポートの写し」
  2. 外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類

送金関係書類」とは、
非居住者である「④に記載された人」の生活費等にあてるための支払を、必要の都度、行ったことを証明する以下の書類をいいます。

  • 金融機関が行う為替取引により「④に記載された人」に支払したことを明らかにできる「金融機関の書類」又は「その写し」
  • 「④に記載された人」が商品等を購入し、本人がその代金を支払ったことを明らかにする「クレジットカード発行会社の書類」又は「その写し」

なお「親族関係書類」「送金関係書類」が外国語により作成されている場合には「訳文」の提出も必要となります。

 

 

Ⅵ:「障害者控除の対象となる人」の注意点

1、複数人で「1人の障害者控除対象者」を扶養している場合の注意点

複数人で「1人の障害者控除対象者を扶養している場合には、

その「障害者」を「障害者控除の対象」とできるのは、「複数人の扶養者」のうち1人のみとなります。

 

見出(見出矢印:背景水色)例えば、
「郷里にいる障害者である母親の生活費を兄弟で送金している」場合には、兄弟のうち、だれか1人だけが、母親を「障害者控除の対象となる扶養親族」とすることができます。
したがって、たとえ兄弟が均等に送金している場合であっても、兄弟がそれぞれ重複して控除の対象とすることはできません

 

見出(見出矢印:背景水色)また、「夫」及び「妻」共働きである場合で、1人の障害者控除対象扶養親族」がいらっしゃる場合には、
その「障害者控除対象扶養親族」を「夫」及び「妻」それぞれの障害者控除対象扶養親族」とすることはできません

 

2、同一生計内に「複数の所得者」がいる場合

従業員・役員の「同一生計内」に「複数の所得者」がいる場合には、

・「従業員・役員本人」の「障害者控除対象扶養親族」を『「従業員・役員本人」の「障害者控除対象扶養親族」』とはせず、『「他の所得者」の「障害者控除対象扶養親族」』としたり、

・『その生計内の「複数の所得者」』に、「障害者控除対象扶養親族を分けて、それぞれの「障害者控除対象扶養親族」とすることができます。

 

見出(見出矢印:背景水色)例えば、「夫」及び「妻」が共働きである場合で、1人の障害者控除対象扶養親族」がいらっしゃる場合には、
その「障害者控除対象扶養親族」を『「夫」の「障害者控除対象扶養親族」』とせず、『「」の「障害者控除対象扶養親族」』とすることができます

 

見出(見出矢印:背景水色)また、「夫」及び「妻」が共働きである場合で、2人の障害者控除対象扶養親族AB)」がいらっしゃる場合には、
その「障害者控除対象扶養親族A)」を『「」の「障害者控除対象扶養親族」』とし、
その「障害者控除対象扶養親族B)」を『「」の「障害者控除対象扶養親族」』とすることができます。

 

3、「障害者控除の対象となる人」に異動があった場合

「扶養控除等申告書」は、

『毎月の給与計算で「源泉所得税を控除する」際に必要となる書類』となるため、

  • 既存の従業員・役員からは、「前年度の年末調整時に入手する
  • 途中入社・途中就任した従業員・役員からは、「入社・就任時に入手することとなりますが、

暦年度の途中におきまして、「障害者控除の対象となる人の異動がある場合には、

新たな内容を記載した「扶養控除等申告書」を「従業員・役員」から「会社」に再提出するか
既に提出した「扶養控除等申告書」に、異動後の内容記載して「従業員・役員」から「会社」に提出し直すことが必要となります。

 

「障害者控除対象配偶者・扶養親族」の「所得の見積額」と「所得の確定額」に違いがある場合

・「配偶者」が「同一生計配偶者」となるための条件である『配偶者の「所得の金額」』や、
・「親族」が「扶養親族」となるための条件である『親族の「所得の金額」』につきましては、

  • 扶養控除等申告書の提出時点では、「見積金額」で判断し、
  • 年末調整時点では、「確定金額」で判断されることとなります。

このため、

  • 「年度初め」や「入社時・就任時」に見積もられた「所得の見積金額」と
  • 「年度末」に確定した「所得の確定金額」とに差異が発生した場合には、

上記に記載させて頂きましたように

  • 新たに扶養控除等申告書」を会社に提出するか、
  • 既に会社に提出した扶養控除等申告書」に「確定金額を修正記載して提出することが必要となります。

 

「非居住者」である「障害者控除対象配偶者・扶養親族」への「送金合計額」の記載

「障害者控除対象配偶者」や「障害者控除対象扶養親族」が「非居住者」に該当する場合には、
上記Ⅴでご紹介させて頂きましたように、『「従業員・役員本人」から「障害者控除対象配偶者」や「障害者控除対象扶養親族」に「送金した金額の合計額」』を「その暦年度末時点で「扶養控除等申告書」に記載することが必要となります。

このため、このような場合におきましては、

  • 新たな扶養控除等申告書」を会社に提出するか、
  • 既に会社に提出した扶養控除等申告書」に「送金合計金額を追加記載して提出することが必要となります。

 

 

税理士事務所・会計事務所からのPOINT

ここでは、『「障害者控除の対象となる人」の定義・条件』及び『「扶養控除等申告書」への記載方法』をご紹介させて頂いております。

見出(見出矢印:背景水色)ここでご紹介させて頂いております『「障害者控除の対象となる人」の定義』を使うのは、
『「扶養控除等申告書」に「障害者控除を受けることができる人」を記載するか否か』の判断を行う場合となります。

このため、「扶養控除等申告書」を記載する場合には、
ここでご紹介させて頂いております「障害者控除の対象となる人」の定義・条件を十分にご理解頂きますようお願い致します。

 

見出(見出矢印:背景水色)なお、「障害者控除の対象となる人」につきましては、

『年度期間中の「源泉所得税の計算」』及び『「年末調整」における「障害者控除額」の計算』が、
すべて『「扶養控除等申告書」における「障害者」欄の記載』に基づいて行われることとなるため、

年度期間中に『「扶養控除等申告書」に記載した「障害者の情報」』に異動がある場合には、
必ず、その異動内容を会社に報告して、『「扶養控除等申告書」の記載内容』を適時に更新して頂ますようお願い致します。