ここでは、『「宿直手当」「日直手当」の内容』『「宿直手当」「日直手当」に対して設けられている「非課税取扱に関する各種規定(非課税の例外規定、非課税限度額)」の内容』等につきまして、以下の事項に従い、ご紹介させて頂きます。

 

 

 

Ⅰ:「宿直手当」「日直手当」

「宿直手当」「日直手当」に係る『「非課税取扱」に関する税務上の各種規定の内容』をご理解頂くためには、

まず『「宿直勤務」「日直勤務」というものの内容・特徴』及び『「宿直手当」「日直手当」というものの内容・特徴』をご理解頂くことが必要となると考えます。

このため、ここでは最初に、

  • 宿直勤務」「日直勤務」とは、どのような内容の勤務であるか?
  • 『「宿直勤務」に対して支給される「宿直手当」』『「日直勤務」に対して支給される「日直手当」』とは、どのような内容の手当であるか?

をご紹介させて頂きます。

 

1、「宿直勤務」「日直勤務」とは

「宿直勤務」とは、

会社等の指示により、一定の場所に拘束され、緊急電話への対応緊急文書の収受非常事態にそなえるための待機火災・盗難の予防のための巡視など「監視または断続的な軽微労働(基本的には待機労働)」に従事するものであり、

その勤務が夜間にわたり宿泊を要するものをいいます。

「日直勤務」とは、

会社等の指示により、一定の場所に拘束され、緊急電話への対応緊急文書の収受非常事態にそなえるための待機火災・盗難の予防のための巡視など「監視または断続的な軽微労働(基本的には待機労働)」に従事するものであり、

その勤務が主として昼間であるものをいいます。

 

「宿直勤務」「日直勤務」の特徴

見出三角(小) 「宿直勤務」「日直勤務」は、

会社で雇用する従業員等に、「通常の勤務時間外」に「労働勤務)」に従事させることとにため、

この点、通常の勤務時間外の労働である「時間外労働休日労働」等と類似したものとなります。

 

ただし、「宿直勤務」「日直勤務」は、

その従業員等が「通常行っている業務」とは業務内容の全く異なる監視又は断続的な軽微労働(基本的には待機労働)」のみに従事させるものであるため、

・『「通常業務」を夜間の時間帯に行わせる業務(いわゆる夜勤)』
・『「通常業務」を法定労働時間会社で定めている勤務時間を超えて行わせる(法定外・法定内の)時間外労働(いわゆる残業深夜残業)』
・『「通常業務」を法定休日休暇日に行わせる(いわゆる法定休日労働休日出勤)』

とは、その勤務内容全く異なるものとなります。

 

以上のことから「宿直勤務」「日直勤務」は、

見出丸(小:背景ハダ色)  その雇用する従業員等をその勤務時間外の労働に従事させる点で、

「時間外労働、休日労働等」と類似しますが、

見出丸(小:背景ハダ色)  その従事する業務内容の点で、

「時間外労働、休日労働等」とは全く異なるものとなります。

 

見出三角(小) また、「宿直勤務」「日直勤務」は、
労働基準法上労働時間、休憩及び休日に関する規定適用されない特殊な業務」となることから、

会社で雇用している従業員等に「宿直勤務」「日直勤務」を命じるためには、
その軽微労働の内容事前に「所轄労働基準監督署長」に届け出て許可を受けることが必要な業務となります。

 

2、「宿直手当」「日直手当」とは

「宿直手当」「日直手当」とは、

見出(見出矢印:背景水色)会社で雇用する従業員等を「通常の勤務時間外」に通常の業務とは異なる監視または断続的な軽微労働」に従事させたことに起因して、

見出(見出矢印:背景水色)会社から当該「宿日直者」に対して支給される
『当該「軽微労働」に対する「労働の対価」』となるものをいいます。

 

「宿直手当」「日直手当」の特徴

「宿直手当」「日直手当」につきましては、

見出三角(小) その業務内容が「基本的には待機労働」であり、その従業員が行う「通常の業務よりも軽微な労働となることから、

  • 『「定時業務」に対して支給される「給与等」』と比較して、
  • また、『「定時業務の延長業務」である「時間外労働」「休日労働」等に対して支給される「残業手当」「休日手当」等』と比較して、

その対価は通常低く決定され、支給されるもの」であるという特徴を持ちます。

 

見出三角(小) また、その業務内容が「基本的には待機労働となる軽微な労働」であることから、

・当該業務に従事する個人地位・職能区分等の属人的な要素を考慮して決定・支給されるようなものではなく

・宿日直者に対して「一律的に決定され支給されるもの」であるという特徴を持ちます。

 

 

Ⅱ:「宿直手当」「日直手当」に対する「税務上の非課税」理由

「宿直手当」「日直手当」につきましては、その支給額の一部につき、税務上「非課税支給として取扱うことができるものとされていますが、

ここでは、この「宿直手当」「日直手当」が、『「非課税支給」の対象となる理由』をご紹介させて頂きます。

 

見出三角(小) 「宿直手当」「日直手当」の「経済的利益の提供」という側面

『「宿直手当」「日直手当」の支給』は、「課税支給額」と同様、会社から従業員等への「経済的利益の提供」であり、

本来的には、「課税支給額」と同様に、従業員等個人の所得税・住民税の計算上「課税支給額」として取り扱われるべきものとなります。

 

見出三角(小) 「宿直手当」「日直手当」の「実費補填支給」という側面

他方、「宿直勤務」「日直勤務」は、

・宿日直者を「通常の勤務時間外に拘束するものであることから、
・「宿直・日直勤務」を行うことにより、宿日直者には『通常の日常生活では発生しないような追加的な生活経費」』が発生することが予想され、
(例えば、通常であれば家で食事を作ることができるにも拘らず、宿日直を行う場合には外食を行わなければならない。通常であれば家にある生活用品を使用できるが、宿日直を行う場合には、生活用品の購入が追加で必要となる。etc.)

このことを考慮した場合には、
会社から宿日直者に対して支給される「宿直・日直手当」のなかには、
宿日直に伴い追加的に発生する宿日直者の生活費用を補填するために支給されるもの』も含まれていると考えられます。

 

見出三角(小) 「生活実費補填支給」への課税配慮

見出(見出矢印:背景水色)上記でご紹介させて頂きましたように、
「宿直手当」「日直手当」には、『宿日直に伴う「宿日直者生活実費を補填するために支給されるもの』も含まれていると考えられることから、

このような「実費補填のために支給されている支給額」に対して、所得税住民税が課税されてしまうと、
所得税や住民税分だけ「会社から支給された実費補填目的が損なわれてしまう結果となります。

さらに「宿直手当」「日直手当」につきましては、
・労働基準法の労働時間休憩及び休日に関する規定が適用されないため、当該「手当」の計算におきましては勤務時間割増賃金率考慮されることはなく
・かつ、その支給にあたっては属人的要素が排除されすべての宿日直者に対して「一律的」に支給されるものとなります。

この結果、たとえ宿日直者に対して「宿直手当」「日直手当」が支給された場合であっても、
『(累進的に課税される)所得税等により損なわれた実費補填部分」』を、当該「手当の支給」のみでは十分に補うことができない場合も想定されます。

 

見出(見出矢印:背景水色)このため、税務上(所得税・住民税)では、「宿日直者税負担に対する特別な配慮」を行うという観点から、

「宿直手当」「日直手当」として支給されるもののうち、
『「宿日直」に伴う「生活実費の補填」であると考えられる部分』につきましては、
これを所得税・住民税の計算対象から除外し非課税支給額」として取り扱うこととしています。

 

見出三角(小)「宿直手当」「日直手当」に対する税務上の課税政策

ただし、税務上では、

「宿直手当」「日直手当」が「会社から供与された従業員等に対する経済的利益である」という面も考慮して、

見出丸(小) 『「宿直手当」「日直手当」という名目で支給されたもの』を「当然」「無制限」に「非課税支給額」として取り扱うのではなく

見出丸(小) その支給が「宿日直に伴う生活実費補填であると考えられ
  かつ、所得税等の課税により当該「生活実費補填目的が損なわれると考えられる場合に限って

見出丸(小) 当該「生活実費補填部分のみ

非課税支給額」として取り扱うこととしています。

 

このため、

見出(見出矢印:背景水色)税務上では、たとえ「宿直手当」「日直手当」という名目で支給されているものであっても、
それを『「非課税支給額」として取り扱う必要のないもの』につきましては、
非課税支給額として取り扱わない旨の規定を設けた上で、
(『「宿直手当」「日直手当」の非課税取扱の例外規定』)

見出(見出矢印:背景水色)「宿直手当」「日直手当」に対しては、
一定の限度額非課税限度額)」の下、これを「非課税支給額とすることができるという規定を設けています。

 

 

Ⅲ:「宿直手当」「日直手当」に対する『「非課税取扱」の例外規定』

ここでは、上記Ⅱでご紹介させて頂きました『宿直手当・日直手当に対する「非課税取扱例外規定」』をご紹介させて頂きます。

なお、税務上におきましては、「  所得税基本通達28-1   」において、

以下1~3でご紹介させて頂きますような「宿直手当」「日直手当」につきましては、

・たとえそれらが「宿直手当」「日直手当」という名目で支給されている場合であっても、

・税務上『「非課税支給額」として取り扱う必要のないもの』であるため、
非課税支給額としては取り扱わないという「非課税取扱例外規定」を設けています。

 

1、「宿日直のために雇用された従業員」に係る「宿直手当」「日直手当」

・休日又は夜間の留守番だけを行うために雇用された者
・その場所に居住し、休日又は夜間の留守番をも含めた勤務を行うものとして雇用された者

に当該留守番に相当する勤務について支給される「宿直料又は日直料」

は、これを『「非課税支給額」の対象なる「宿直手当」「日直手当」』とはしないとしています。

 

「 非 課 税 取 扱 の 例 外 」とする理由

このような方が行う「宿日直勤務」につきましては、「通常の業務内」で行われた勤務と考えることができるため、

このような方に対して「宿直手当」「日直手当」という名目特別な支給がされていても、

  • それは「通常の給与支給」と変わりがなく
  • これに対する「税務上の特別な税負担の配慮」を行う必要がないため

このような場合に支給される「宿直手当」「日直手当」につきましては、非課税取扱いされることはありません

 

2、「通常の勤務時間内で行われた業務」に係る「宿直手当」「日直手当」

・宿直又は日直の勤務をその者の通常の勤務時間内の勤務として行った者
・これらの勤務をしたことにより代日休暇与えられる

に支給される「宿直料又は日直料」

は、これを『「非課税支給額」の対象なる「宿直手当」「日直手当」』とはしないとしています。

 

「 非 課 税 取 扱 の 例 外 」とする理由

上記のような場合には、「宿直業務・日直業務に相当する業務」が「通常の業務時間内」で行われたものと考えることができ、

このような方に対して「宿直手当」「日直手当」という名目特別な支給がされていても、

  • そもそも「宿日直勤務を行うことにより追加的な生活費の増加は起こっておらず
  • それに対する「税務上の特別な税負担の配慮」を行う必要はないため

このような場合に支給される「宿直手当」「日直手当」につきましては、非課税取扱いされることはありません

 

3、給与に比例して支給される「宿直手当」「日直手当」

・宿直又は日直の勤務をする者の通常の給与等の額に比例した金額
・当該給与等の額に比例した金額に近似するように当該給与等の額の階級区分等に応じて定められた金額
(これらを「給与比例額」といいます。)

により支給される「宿直料又は日直料」

は、これを『「非課税支給額」の対象なる「宿直手当」「日直手当」』とはしないとしています。

なお、当該「宿直料又は日直料」が『「給与比例額」と「それ以外の金額」との合計額』により支給されるものである場合には、

「非課税取扱の例外となる部分」は「給与比例額の部分に限るとする

 

「 非 課 税 取 扱 の 例 外 」とする理由

見出(見出矢印:背景水色)「宿直手当」「日直手当」につきましては、本来、上記Ⅰ-2でご紹介させて頂きましたように、

  • 属人的要素が排除された低い金額水準」で計算・決定され、
  • すべての宿日直者に対して一律的に決定・支給されるものであるがために、

これに対して「税務上特別な税負担の配慮」を払ったものとなります。

 

見出(見出矢印:背景水色)他方、上記のように「宿直手当」「日直手当」が「給与比例額として定められている場合には、

見出丸(小)   当該手当の支給は、「残業代・休日手当等の割増賃金に近い性格のものとなり、
税務上の特別の配慮を必要とする宿直手当・日直手当」』には該当しないと考えられます。

見出丸(小)   また、「所得税等が課税されることによる属人的要素を考慮した不利益部分」も「給与比例部分」により十分に補填されると考えることができます。

 

見出(見出矢印:背景水色)従いまして、
このような場合には、「宿直手当」「日直手当」という名目特別な支給がされていても、
当該「宿直手当」「日直手当」につきましては、非課税取扱いされることはありません

 

 

Ⅳ:「宿直手当」「日直手当」に対する『「非課税支給限度額」の規定』

ここでは、上記Ⅱでご紹介させて頂きました『宿直手当・日直手当に対する税務上の非課税取扱の規定」』をご紹介させて頂きます。

なお、「非課税取扱の規定」のご紹介にあたりましては、

  • 下記1におきまして、その前提となる「非課税支給の取扱を行うために必要となる前提条件」をご紹介させて頂き、
  • その後、下記2におきまして、「非課税取扱の規定非課税支給限度額の規定)」をご紹介させて頂きます。

 

1、「非課税支給額」として取扱うための前提条件

「上記Ⅲの例外規定の趣旨」などから考えて、「宿直手当」「日直手当」を非課税支給額として取扱うためには、以下1)及び2)でご紹介するような「前提条件」が必要となると考えます。

※ なお、『「非課税支給」として取扱うために必要となる「前提条件」』につきましては、税務上、明確に規定されているものではありませんのでご留意下さい。

 

1)「所轄労働基準監督署長の許可」の前提

「宿直勤務」「日直勤務」につきましては、

労働基準法上、事前に「所轄労働基準監督署長許可」が必要となる勤務となります。

このため、税務上では当該許可の要否についての記載はありませんが

「宿直手当」「日直手当」を「非課税支給額」として取扱うためには、

それが「所轄労働基準監督署長許可」の下に行われているか否かは、重要な前提になると考えます。

 

2)「宿直手当」「日直手当」の事前決定の必要性

見出(見出矢印:背景水色)仮に「宿直手当」「日直手当」が特定の個人が行った場合に対してのみ支給されるような場合には、

当該「宿直手当」「日直手当」は、
単に「特定個人に対して供与される経済的利益の性格が強い手当となってしまい、「非課税取扱の対象外」となります。

このため、「宿直手当」「日直手当」を会社等で支給する場合には、

「宿直勤務」「日直勤務」を行ったすべての者を対象として、「その勤務事実」に基づいて支給することが必要となります。

 

見出(見出矢印:背景水色)また、本来的な「宿直手当」「日直手当」は、

「宿直勤務」「日直勤務」の性質上、

・宿日直者の属人的な要素考慮されず

・基本的にいずれの従業員等が行った場合であっても「一律的支給される」ものとなります。

 

見出(見出矢印:背景水色)このことから、「宿直手当」「日直手当」を「非課税支給額」として取扱うためには、

「前者のような支給の矛盾を起こさないため」かつ「後者のような一律支給とするため」に、

賃金規定」「給与計算規定」「宿日直規定」等により、「事前に」かつ「一律的」にその支給額等を決定しておくことが必要となると考えます。

 

 「宿直手当」「日直手当」の規定方法につきまして

・「宿直手当」「日直手当」は、労働基準法上の労働時間、休憩及び休日に関する規定が適用されないものとなるため、通常は「宿直・日直勤務1回あたりの支給額」を決定し、規定することとなります。

・また、「その勤務の軽微さ」から通常「給与等の支給額よりも低い金額」として決定されますが、
労働基準法上、『その事業所において宿日直勤務をする可能性がある労働者の「所定内賃金割増賃金基礎額)」の3分の1を下回って決定することができない』と規定されていますので、この点につきましてはご注意下さい。

 

2、「宿直手当」「日直手当」に対する「非課税支給限度額」の規定

『「宿直手当」「日直手当」に対する非課税限度額』につきましては、「所得税基本通達28-1」で、以下のように規定されています。

勤務1回につき支給される金額のうち「4,000円までの部分」が「非課税手当」となります。

なお、「宿直」「日直」において会社から食事の提供がある場合には、

勤務1回につき支給される金額のうち、
『 4,000円 - 「食事の価額」 』の金額が「非課税手当」となります。

 

「 非 課 税 支 給 限 度 額 」が設けられている理由

見出(見出矢印:背景水色)上記Ⅱでご紹介させて頂きましたように、税務上では、

『「宿直手当」「日直手当」として支給される金銭等』のうち、「宿日直に伴う生活実費の補填部分」と考えられる場合には、
「宿日直者に対する課税配慮」を行い「この部分」を「非課税支給額」として取扱うこととしていますが、

 

見出(見出矢印:背景水色)この点、『「宿直手当」「日直手当」として会社から従業員等に支払われる金銭等』には、

  • 監視または断続的労働」に対する「労働の対価」として支給される部分と、
  • 宿日直による生活実費の増加分を補填するために支給されている部分とがあると考えられることから、

税務上、

見出丸(小) 前者部分につきましては、これを「通常の給与等」と同様に「課税支給額」として取り扱い、

見出丸(小) 後者部分についてのみ、これを「非課税支給額」として取り扱うこととし、
見出丸(小) さらに、その金額につきましては、すべての会社・すべての宿日直者を通じ「一律に4,000円」として規定しています。

 

見出(見出矢印:背景水色)なお、「宿直手当」「日直手当」にあたり、会社から食事が提供される場合には、

「会社が補填すべき生活実費」のうち「食事費用」については、現物支給として補填されていることから、

「非課税として取扱うべき支給額」は、4,000円から「現物補填された食事代金」を控除して計算することとなります。

 

 

Ⅴ:『「宿直手当」「日直手当」に係る「非課税取扱い」』の具体的考察

1、「宿直手当」「日直手当」に係る課税・非課税の具体的取扱例示

見出(見出矢印:背景水色)「宿直手当」「日直手当」は、会社の自由裁量で支給される「任意手当」となります。
(ただし、上記Ⅳ-1-(2)でご紹介させて頂きましたような労働基準法上の「最低支給額の規定」はあります。)

このため、上記Ⅳ-2でご紹介させて頂きました「税務上の非課税限度を超えて、会社が従業員に対して「宿直・日直手当」という名目で金銭等を支給することに問題は生じません。

 

見出(見出矢印:背景水色)ただし、『「税務上の非課税限度額を超えて支給された宿直手当」「日直手当」』につきましては、

課税支給額」として取り扱うことが必要となることから、

このような場合には、

給与支給明細書」の「課税支給に「(課税宿直・日直手当」として記載し、

  • 「毎月の給与計算」時における「源泉所得税の計算対象含めること、
  • 「年度末の年末調整」時に、「年間給与所得税額の計算対象含めること、

が必要となります。

 

 例 示 

会社から宿日直者に対して、「給与計算規定」に基づいて、「宿日直手当」が6,000円支給されている場合には、

見出(見出矢印:背景水色)4,000円は、「(非課税宿日直手当」として「非課税支給額に記載し、

見出(見出矢印:背景水色)2,000円(6,000円-4,000円)は、「(課税宿日直手当」として「課税支給に記載することが必要となります。

 

宿日直手当の課税・非課税:課税支給・非課税支給の給与支給明細書への記載

 

2、「宿直手当」「日直手当」に係る課税・非課税の具体的判断事例

ここでは、以下1)~3)の例示を用いて、
その場合に支給される「宿直手当」「その他手当」の課税・非課税の取扱いにつきご紹介させて頂きます。

 

1)「宿直手当」等が「給与計算規定」等に基づいて一律支給される場合

・「宿直勤務」が十分な睡眠を採ることができる環境下において、「定時的巡視」や「非常事態に備えるための待機業務」として行われており、

・かつ、上記の「宿直勤務」に対して「給与計算規定」に従った「一律の宿直手当」が宿直者に支払われている場合には、

当該「宿直手当」は、税務上『「非課税支給額」の対象となる支給』として取り扱われることとなります。

 

2)「宿直業務」に追加して「緊急の業務」が行われた場合

・上記1)のような「宿直勤務」を行っていた者が、緊急の事態の発生により突発的に通常の業務」を行ったような場合には、

・会社から当該「宿直者」に対して支給されるべき「給与」としては、

  • 「宿直勤務」に対する「一律宿直手当」の他
  • 「通常業務」に対する「深夜残業手当」等の支給が行われることとなります。

従いまして、このような場合には、

・前者の「宿直手当」につきましては、「非課税支給の対象となる手当」として取扱うことができ、

・他方、後者の「深夜残業手当」等につきましては、「課税支給額」として取扱うことが必要となります。

 

3)必要に応じて「通常業務」を行うことが予定されているような場合

「病院でのいわゆる宿直業務」や「ホテルでのいわゆるフロント業務」のように、『「急患等への対応」等や「夜間外出入者への対応」等の「通常業務」』が行われることを前提待機業務が行われているような場合には、

  • 当該業務は、労働基準法等で規定される「本来的宿直業務」には該当せず
  • 通常業務内における手待時間」となり、

当該業務に対しては、「残業手当」「深夜残業手当」「夜勤手当」等の「給与比例額に基づく手当」が支給されるべきものとなります。

従いまして、このような場合には、

当該「業務に対して支給される手当等」につきましては、すべて課税支給額」として取扱うことが必要となると考えます。

 

4、税務調査等での留意点

仮に「税務調査」等におきまして、

  • 『非課税として取り扱っている「宿直手当」「日直手当」』が、『「非課税支給額」の対象となる「宿直手当」「日直手当」』に該当しない
  • 又は『非課税として取り扱っている「宿直手当」「日直手当」』が、「非課税支給限度額を超えている

と認定されてしまった場合には、

非課税支給として取り扱っている金額」が、「課税手当」として認定され、

結果、『「源泉徴収漏れ」に係るペナルティー』を会社が負わなければならなくなるという大きな不利益を生んでしまう可能性があります。

このため「宿直手当」「日直手当」を「非課税」として取扱う場合には、

見出(見出矢印:背景水色)会社から支給している「宿直手当」「日直手当」が「非課税支給額の対象となるもの」であるか?

見出(見出矢印:背景水色)「宿直手当」「日直手当」のうち「非課税支給額として取扱う金額」は「非課税支給額内の金額」であるか?

等につき、十分な確認を行って頂ますようお願い致します。

 

 

税理士事務所・会計事務所からのPOINT

ここでは、『「宿直手当」「日直手当」の内容』『「宿直手当」「日直手当」に対して設けられている「非課税取扱に関する各種規定(非課税の例外規定、非課税限度額)」の内容』等をご紹介させて頂いております。

 

「宿直業務・日直業務の内容・特徴」及び「宿直手当・日直手当の内容・特徴」につきまして

「宿直手当」「日直手当」に係る『「非課税取扱」に関する税務上の各種規定の内容』をご理解頂くためには、

まず『「宿直勤務」「日直勤務」というものの内容・特徴』及び『「宿直手当」「日直手当」というものの内容・特徴』をご理解頂くことが必要となると考えます。

このため、ここでは、上記Ⅰにおきまして、まず「宿直業務・日直業務の内容や特徴」及び「宿直手当・日直手当の内容や特徴」をご紹介させて頂いております。

 

「宿直手当」「日直手当」に係る「非課税取扱の理由」につきまして

「宿直手当」「日直手当」は、
『宿日直に伴う「生活実費」の補填』及び『それに対して「課税」されることによる「不利益の回避」』という目的から
「税務上の特別の配慮」の下に『「非課税支給額」の対象』として許容されているものとなります。

この点につきましては、本文Ⅱにその理由をご紹介させて頂いておりますので、一読して頂ますようお願い致します。

 

『「非課税取扱」の例外規定』につきまして

『「宿直手当」「日直手当」に対する「非課税取扱の趣旨(理由)」』から

  • たとえ「宿直手当」「日直手当」という名目で支給がなされている場合であっても、
  • 「宿直者が所得税等の課税により不利益を受けない」と考えられる場合には、

当該「手当」は「非課税支給」の対象とはなりません。

そして、
税務上では、このことを明示するために「非課税取扱の例外規定」をわざわざ設けていますので、

この点、本文Ⅲでご紹介させて頂いております内容を一読頂き、『「宿直手当」「日直手当」が「非課税支給の対象」とはならない』場合等を把握して頂ますようお願い致します。

 

『「宿直手当」「日直手当」に係る「非課税限度額」規定』につきまして

「宿直手当」「日直手当」に対して税務上『「非課税支給額」として取扱う部分』は、

  • 「宿直手当」「日直手当」の「支給額」全額ではなく、
  • その支給額のうち「宿直者の生活実費を補填する目的で支給されている部分」

のみとなり、

税務上では、「4,000円部分のみ」を「非課税支給額」とする「非課税支給限度額」の規定を設けています。

従いまして、「宿直手当」「日直手当」を「非課税支給額」として取扱う場合には、
上記Ⅳでご紹介させて頂きました内容を一読頂き、「非課税支給限度額」の範囲内で取り扱って頂ますようお願い致します。

 

『「非課税取扱」の具体的考』察につきまして

ここでは、最後に「非課税取扱」に対する具体的考察として、

  1. 「宿直手当」「日直手当」に係る課税・非課税の具体的取扱例示
  2. 「宿直手当」「日直手当」に係る課税・非課税の具体的判断事例
  3. 税務調査等での留意点

につき、ご紹介させて頂いておりますので、

「宿直手当」「日直手当」を「非課税支給額」として取り扱われる場合には、上記Ⅴでご紹介させて頂きました内容もご参考にして頂ければと思っております。