『「会計ソフト(弥生会計)」に登録された「振替伝票」』へのアクセス方法、修正・削除方法を、以下の項目に従い、ご紹介させて頂きます。

 

 

 

Ⅰ:登録済の「振替伝票」へのアクセス方法

『「会計ソフト(弥生会計)」に登録された「振替伝票』を修正・削除する場合には、まず『修正・削除しようとする「振替伝票」』にアクセスすることが必要となりますが、
この「振替伝票」へのアクセス方法は、以下のように「取引の形態」により異なったアクセスが必要となります。

 

  1. 現金の入金・出金を伴う取引が入力されている「振替伝票」の場合
    ⇒「現金出納帳」から「振替伝票」にアクセスします。
    (ただし、下記3からもアクセスは可能です。)
  2. 預金の預入・引出を伴う取引が入力されている「振替伝票」の場合
    ⇒「預金出納帳」から「振替伝票」にアクセスします。
    (ただし、下記3からもアクセスは可能です。)
  3. 現金の入出金、預金の入出金を伴わない取引が入力されている「振替伝票」の場合
    ⇒「仕訳日記帳」から「振替伝票」にアクセスします。
    ⇒「総勘定元帳」から「振替伝票」にアクセスします。

以下、それぞれの場合における『「振替伝票」へのアクセス方法』をご紹介させて頂きます。

 

 

1、現金の入金・出金を伴う取引が入力されている「振替伝票」の場合

現金の入金・出金を伴う取引につきましては、基本的に「現金出納帳」に直接入力されますが、
現金の入金・出金原因2以上ある場合(相手勘定2以上ある場合)には、「振替伝票」により入力することが必要となります。

このような『現金の入金・出金原因が2以上ある取引(相手勘定が2以上ある取引)が入力されている「振替伝票」』にアクセスする場合には、

現金出納帳」から「振替伝票」にアクセスすることができます。

具体的には、

  1. 現金出納帳」を開き、
  2. 「現金出納帳」で、日付入出金金額摘要記録などを手掛りにして、『アクセスしたい「振替伝票」』を探します
  3. 「振替伝票」が見つかったら、「その行」の「[振伝タイプ欄)」を選択し、ダブルクリックします。
    ダブルクリックすると、「振替伝票」が表示されます。

※ 留意点
「現金出納帳」に表示される「振替伝票」は、「現金の入出金が入力されているのみとなります。
現金の入金・出金の相手勘定科目以上存在する」場合には、「相手勘定科目欄」は「諸口」として表示されます。

 

例示1)

4月30日に『4月分の現金売上を売上カテゴリー別に入力した「振替伝票」(現金入金額453,000円、本の売上高:132,000円・おもちゃの売上高:153,000円・その他商品の売上高:168,000円)』にアクセスする方法は、下図のようになります。

 

振替伝票へのアクセス方法(現金出納帳からのアクセス①)

 

例示2)

12月25日に『「当期分の求人広告費(75,000円)」と「来期分の求人広告費(75,000円)」をまとめて現金150,000円で支払った取引を入力した「振替伝票」』にアクセスする方法は、下図のようになります。

 

振替伝票へのアクセス方法(現金出納帳からのアクセス②)

 

 

2、預金の預入・引出を伴う取引が入力されている「振替伝票」の場合

預金の預入・引出を伴う取引につきましては、基本的に「預金出納帳」に直接入力されますが、
預金の預入・引出原因2以上ある場合(相手勘定2以上ある場合)には、「振替伝票」により入力することが必要となります。

このような『預金の預入・引出原因が2以上ある取引(相手勘定が2以上ある取引)が入力されている「振替伝票」』にアクセスする場合には、

預金出納帳」から「振替伝票」にアクセスすることができます。

具体的には、

  1. 預金出納帳」を開き、
  2. 「預金出納帳」で、日付預入・引出金額摘要記録などを手掛りにして、『アクセスしたい「振替伝票」』を探します
  3. 「振替伝票」が見つかったら、「その行」の「[振伝タイプ欄)」を選択し、ダブルクリックします。
    ダブルクリックすると、「振替伝票」が表示されます。

※ 留意点
「預金出納帳」に表示される「振替伝票」は、「預金の入出金が入力されているのみとなります。
預金の預入・引出の相手勘定科目2以上存在する」場合には、「相手勘定科目欄」は「諸口」として表示されます。

 

例示1)

4月30日に『カード売上代金(67,700円)が加盟店手数料(3,385円)を差し引かれ三井住友BK口座(口座No●●●●)に入金(64,315円)されたカード会社からの入金取引が入力された「振替伝票」』にアクセスする方法は、下図のようになります。

 

振替伝票へのアクセス方法(預金出納帳からのアクセス①)

 

例示2)

9月30日に『「三井住友BKから借入れた借入元本の一部(24,500円)」が「利息(4,200円)」とともに三井住友BK口座(口座No●●●●)から自動引落(28,700円)された取引を入力した「振替伝票」』にアクセスする方法は、下図のようになります。

 

振替伝票へのアクセス方法(預金出納帳からのアクセス②)

 

 

3、現金・預金の入出金を伴わない取引が入力されている「振替伝票」の場合

「現金・預金の入出金を伴わない取引」を「振替伝票」により「会計帳簿(会計ソフト)」に入力した場合には、
振替伝票で入力した内容は、

  • 「現金出納帳」や「預金出納帳」には記載されませんが、
  • 他の会計帳簿である「仕訳日記帳」や「総勘定元帳」には記載されます

このため、『「現金・預金の入出金を伴わない取引」を入力した「振替伝票」』にアクセスするためには、

  • 仕訳日記帳」から「振替伝票」にアクセスするか
  • 総勘定元帳」から「振替伝票」にアクセルすることが必要となります。

以下、「仕訳日記帳」、「総勘定元帳」から『「振替伝票」へのアクセス方法』をご紹介させて頂きます。

 

1)「仕訳日記帳」から「振替伝票」にアクセスする方法

①「仕訳日記帳」とは

「仕訳日記帳」とは

「会計帳簿(会計ソフト)」に入力されたすべての入力内容取引)が、日付順に仕訳の形で表示される「会計帳簿」となります。

「会計帳簿(会計ソフト)」に「現金出納帳」「預金出納帳」「振替伝票」を通じて入力された内容(取引)は、すべて仕訳の形で「仕訳日記帳」に表示されます。

このため、『「振替伝票」により「会計帳簿(会計ソフト)」に入力された「現金・預金の入出金を伴わない取引」』につきましても、「仕訳日記帳」に仕訳の形表示されています

 

振替伝票へのアクセス方法(仕訳日記帳)

 

②「仕訳日記帳」から「振替伝票」へのアクセス
  1. 仕訳日記帳」を開き、
  2. 「仕訳日記帳」で、日付仕訳摘要記録などを手掛りにして、『アクセスしたい「振替伝票」』を探します
  3. 「振替伝票」が見つかったら、その『振替伝票仕訳に含まれるいずれかの行」』の「[振伝タイプ欄)」を選択し、ダブルクリックします。
    ダブルクリックすると、「振替伝票」が表示されます。

※ 留意点
「仕訳日記帳」は、すべての取引が仕訳の形で表示される会計帳簿であるため、「仕訳日記帳」には、『「振替伝票」に入力されたすべての内容』が表示されます。

 

③例示

4月30日に『「給与・役員報酬の計上」を入力した「振替伝票」』にアクセスする方法は、下図のようになります。
【役員報酬:1,100,000円、給与手当:735,000円、法定福利費(社会保険料徴収額):265,574円、法定福利費(雇用保険料徴収額):2,100円、預り金(所得税徴収額):55,580円、預り金(住民税徴収額):56,100円、未払費用(役員報酬・給与):1,455,646円】
現金・預金の入金・出金は伴わない取引

 

振替伝票へのアクセス方法(仕訳日記帳からのアクセス)

 

1)「総勘定元帳」から「振替伝票」にアクセスする方法

①「総勘定元帳」とは

「総勘定元帳」とは

『「仕訳日記帳」に記録されたすべての仕訳』を勘定科目別に分解・分類勘定科目ごとに集計した「会計帳簿」をいいます。

「総勘定元帳」では、
「会計帳簿(会計ソフト)」に「現金出納帳」「預金出納帳」「振替伝票」を通じて入力されたすべての内容(取引)が、各勘定科目ごとに分類集計され表示されます。

このため、『「振替伝票」により「会計帳簿(会計ソフト)」に入力された「現金・預金の入出金を伴わない取引」』は、
勘定科目別にそれぞれ分解分類され、「総勘定元帳各勘定科目」に集計表示されます

 

振替伝票へのアクセス方法(総勘定元帳)

 

②「総勘定元帳」から「振替伝票」へのアクセス
  1. 「総勘定元帳」を開き、
  2. 「総勘定元帳」の「勘定科目」で『アクセス対象となる振替伝票」に含まれる勘定科目」』を選択します。
    (選択する勘定科目は、「振替伝票」に含まれる勘定科目であれば、どの勘定科目でもOKです。)
  3. 「総勘定元帳」で、日付計上金額摘要記録などを手掛りにして、『アクセスしたい「振替伝票」』を探します
  4. 「振替伝票」が見つかったら、「その行」の「[振伝タイプ欄)」を選択し、ダブルクリックします。
    ダブルクリックすると、「振替伝票」が表示されます。

※ 留意点
「総勘定元帳」は、「会計帳簿(仕訳日記帳)」に記録された仕訳が分解され、各勘定科目ごとに分類集計された会計帳簿となります。
このため「総勘定元帳」に表示されるものは、『「任意に選択した勘定科目」に係る入力箇所のみとなります。

 

③例示

4月30日に『「給与・役員報酬の計上」を入力した「振替伝票」』にアクセスする方法は、下図のようになります。
役員報酬1,100,000円、給与手当:735,000円、法定福利費(社会保険料徴収額):265,574円、法定福利費(雇用保険料徴収額):2,100円、預り金(所得税徴収額):55,580円、預り金(住民税徴収額):56,100円、未払費用(役員報酬・給与):1,455,646円】
現金・預金の入金・出金は伴わない取引

 

振替伝票へのアクセス方法(総勘定元帳からのアクセス)

 

 

Ⅱ:登録済みの「振替伝票」の修正・削除

『登録済みの「振替伝票」』を修正・削除する場合には、まず上記Ⅰでご紹介した方法により、修正・削除の対象となる「振替伝票」のアクセスします

その後、下記1、2でご紹介させて頂きます方法により、修正又は削除を行って下さい。

 

1、登録済みの「振替伝票」の修正

『登録済みの「振替伝票」』へのアクセスができたなら、「振替伝票」の画面で必要な修正を行って下さい。

修正が完了した場合には、画面右上の「登録ボタンを押し、「修正後の振替伝票」を登録します。
(「登録」ボタンを押さないと「修正後の振替伝票」が会計帳簿に反映されないため、必ず登録ボタン押して下さい。)

 

振替伝票修正方法

 

2、登録済みの「振替伝票」の削除

『登録済みの「振替伝票」』へのアクセスができたなら、画面の左上にある「削除ボタンを押して下さい。

「削除」ボタンを押すと、「削除確認の画面」が出てきますので、「はいボタンを押して下さい。

 

振替伝票の削除方法

 

 

税理士事務所・会計事務所からのPOINT

ここでは、『「会計ソフト(弥生会計)」に登録された「振替伝票」』を修正・削除する方法をご紹介させて頂きました。

 

「振替伝票」の修正・削除が適切になされていない場合には、

  • 同じ振替伝票」が重複して「会計帳簿(会計ソフト)」に入力されてしまったり、
  • 入力したはずの「振替伝票」が知らないうちに削除・修正されてしまったり、

結果的に「誤った会計帳簿」が作成されてしまうリスクがあります。

このため、『登録済みの「振替伝票」』へのアクセス、修正・変更は、『「振替伝票」の新規入力』と同じくらい重要な操作となると考えます。

 

この点『登録済の「振替伝票」』の修正・削除につきましては、非常に簡単な操作により行うことができると思います。

ただし、修正・削除を行う前提となる『「振替伝票」へのアクセス』につきましては、少し戸惑うことがあると思います。

このため、ここでは【適切に『登録済の「振替伝票」』にアクセスする方法】を中心に記事を書かせて頂いております。

 

この記事を一読頂き、

  • 「振替伝票」が「どの会計帳簿」に記録されるのか?
  • 「どのような形」で表示されているのか?などを理解した上で、

適切に「登録済の「振替伝票」にアクセスしていただければと思っております。